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2023-01-01から1年間の記事一覧

ポール・ウェラーのソロ16作のアルバムランキング!

ソロ16作のレビューを終えて、自分の尺度でアルバム順位付けしてみた。 ウェラーの30年超のソロの歴史は、大枠で3期にわけられる。ブレンダン・リンチ期、サイモン・ダイン期、その後(ジャン・スタン・カイバート)だ。サイモン・ダイン期に個人的にはウェ…

Paul Weller – Fat Pop 

2021年発表。コロナ禍に作成された。2作連続の全英1位。長いキャリアの中でも最も丁寧に作られた作品のひとつじゃないか。メロディと、アップデイトされたウェラーサウンドの水準がむちゃくちゃ高い。血潮滾るロックであり、職人的な「ポップ」である。両面…

Paul Weller – On Sunset

2020年、コロナ騒動の最中にリリースされたソロ15枚目の作品。「As Is Now」「Saturns Pattern」など、バランスが取れた傑作で組んだJan Stan Kybertがプロデュースを担当。達観した爺を演じた前作「True Meanings」と比べ、ウェラーらしいメロディや幅広い…

ポーグスのシェインと俺

ポーグスのシェインが亡くなった。 「脳炎で入院し集中治療を受けていたが、退院した」なんて報道があった最中だった。65歳。 ポーグスのライヴは2回観ている。どちらも自分の中でインパクトの強い音楽体験だった。 まず、ナラさんの結婚式の後、20時頃駆け…

Paul Weller – True Meanings

18年発表。前作から約1年、短いインターバルでリリースされた。アンプラグドっぽいアレンジで、内省的な曲が多く、ウェラーとしては異色作だ。曲によってはストリングスが絡んだり、ジャジーなナンバーもある。60代となったポール・ウェラー、年齢相応の落ち…

Paul Weller – A Kind Revolution

2017年発表。ソロ13枚目。英国5位。 前作のセッションで残った2曲「Woo Sé Mama」「One Tear」はジャン・スタン・カイバートの共作で、他のクレジットはウェラーのみ。更に久しぶりにセルフプロデュース。マルチプレイヤーのアンディ・クラフツ(the moons)…

Paul Weller – Saturns Pattern

15年発表のソロ通算12枚目。 ベストアルバムを挟んだこの作品。変化があった。00年代に入ってから出番が多かったサイモン・ダインではなく、「As Is Now」で組んだJan "Stan" KybertとAmorphous Androgynousがウェラーと共にプロデュース。作曲のパートナー…

Paul Weller – Sonik Kicks

2012年発表。全英1位。日本ではメディアに取り上げられることが少なくなったウェラーだが、実はUKチャート上ではアルバムが連続で1位を獲得し90年代以上に成功している。 このアルバムにはブラーのグレアム・コクソン、ノエル・ギャラガー、元ストーンローゼ…

Paul Weller – Wake Up The Nation

2010年発表、10枚目のソロアルバム。全英2位。 前作でまたひとつキャリアの頂点を越えたウェラー。成功したスタイルをあっさり捨て去り、長いキャリアの中でも抜群にアグレッシヴなアルバムを完成させた。 元ジャムのベーシスト、ブルース・フォクストンとの…

Paul Weller – 22 Dreams

08年発表のソロ9枚目。 ウェラー初の2枚組(LP)。ノエル・ギャラガー、ジェム・アーチャー、グレアム・コクソン、リトル・バリー等幅広いゲストも話題になった。 プロデュースはポール・ウェラーとサイモン・ダイン、スティーヴ・クラドックら。ソングライ…

朝霧JAM2023

直前になって2日間暇だと言うことが判明したため急遽参加。 いつ以来なのかよくわからなかったので過去の朝霧を振り返ってみると、 2004年 参加 FAITHLESS MOGWAI STANDS等 2005年 参加 STS AIMEE MANN ほとんど呑んでた 2006年 参加 POGUES ダチャンボ 2007…

Paul Weller – As Is Now

05年発表のソロ8枚目。全英チャート4位。 youtu.be 前作と同様、ジャン・スタン・カイバートのプロデュース。 「スタンリーロード」あたりの奥行きのある音とは異なり、ひとつひとつの音をクリアに慣らして、ジャム時代を彷彿とするシンプルでロックな音作り…

Paul Weller – Studio 150

04年発表。V2レーベル移籍第一弾はカバーアルバム。全英2位。アルバムタイトルはアムステルダムの録音スタジオ。 www.youtube.com 前年の03年にレア曲やリミックス、B面曲で構成された3枚組コンピレーションアルバム「Fly on the Wall: B Sides & Rarities」…

Paul Weller – Illumination

02年発表。ソロ6作目。全英1位。 www.youtube.com 長年サウンド面をサポートしてきたブレンダン・リンチと離れ、モッズのクラブシーンで活躍していたサイモン・ダイン(Adventures in Stereo→Noonday Underground)とコラボレーションした作品で、ソロ前期と…

Paul Weller – Heliocentric

90年代を浮き沈みの中サヴァイブしたウェラーが00年に発表したソロ5作目。全英2位。 ジャケットのリラックスした佇まいがかっこいい。 www.youtube.com 前作のラフな作風を引き継いでいるが、エネルギーは抑えめ。アコギやニック・ドレイクの諸作で有名なロ…

Paul Weller – Heavy Soul

97年発表。ソロ4作目。全英2位。 youtu.be 繊細なプロダクションが光った前作とは対照的に、アグレッシヴでライヴ感の強い作品。メンバー四人がスタジオで目を合わせながら録音した感じが伝わってくる。 youtu.be アレンジも、前作の高級感ある凝ったものか…

Paul Weller – Stanley Road

95年発表のソロ3作目。英国では1位。 ウェラーの故郷に由来するアルバムタイトルは、ビートルズの最終作を彷彿とさせ、アルバムジャケットのコラージュはサージェントペパーのアートワークのデザイナーが作成するなどビートルズへのオマージュが当時のウェラ…

Paul Weller – Wild Wood

93年発表のソロセカンド・アルバムで代表作の一枚。全英2位とチャートでも成功し、現在に至るポジションを確立した。 www.youtube.com このアルバムが出た93年、ブラーが「モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ」を発表。翌年にはカート・コバーンが亡くなり、…

Beat TERAO 179回 9月に聞きたい曲

179 秋。9月に絶対聴きたい曲。 - Beat TERAO radio | Podcast on Spotify Arctic Monkeys - I Bet You Look Good On The Dancefloor 9月に聴きたい少し秋っぽい曲を特集。 Foo Fighters - Show Me How 最新アルバムから。デイヴ・グロールと娘のヴァイオレ…

Paul Weller – Paul Weller

Paul Weller – Paul Weller 92年発表のソロ1ST。 「遅すぎた青春」スタイル・カウンシルの崩壊後、レーベルから首を切られたウェラーは、「ポール・ウェラー・ムーブメント」を立ち上げドサ回りから再起を図る。 模索の上辿り着いたのは、スモール・フェイセ…

Beat TERAO178回 ジェリーフィッシュと俺

The Rolling Stones - Angry 9月6日にyoutube生配信で生き残りの3人が10月20日にアルバムをリリースする旨を発表。新作のMVも披露された。 ローリング・ストーンズらしいリフともっさりしたリズムがかっこいい。 過去のストーンズが切り取られたMVもらしさ満…

JAMES BLAKEの新作

JAMES BLAKEの新作「Playing Robots Into Heaven」。 www.youtube.com 作品毎に顔を変えてくるアーティストだが、今作は、相変わらずカット&ペーストされまくっているウタが前面に出ていて聴きやすい。 ルーツ回帰のクラブサウンドに寄った作品だと言われて…

Beat TERAO177回 夏ウタ特集

177 夏ウタ特集! - Beat TERAO radio | Podcast on Spotify The Beach Boys - California Girls - Remix/Remastered 2001Summercamp - Nowhere NearGrandaddy - Summer Here KidsRed Hot Chili Peppers - Scar TissueThe Lovin' Spoonful - Summer in the C…

Cecilio & Kapono – Night Music

77年発表。カリフォルニア生まれのセシリオ・ロドリゲス(人間的には・・・)とガチハワイアンなヘンリー・カポノによるユニットによる3作目。 ロサンゼルス録音。いかにも西海岸なサウンド(ウエストコーストロックの末期だ)とハワイアンらしい緩くてセン…

Beat TERAO176回

open.spotify.com The Strokes - 12:51 Blur - Best Days - 2012 Remaster Wham! - Club Tropicana - Balearic Breeze Remix Fatboy Slim - Ya Mama (Push the Tempo) - Moguai Remix Stardust - Music Sounds Better With You The Chemical Brothers - Live…

フジロック2023

「コロナ明けのフルバージョンフジロック」と銘打たれた今年!昨年のフジロックがかなりがっかりな感じ(卒業を検討させるようなレベル)だったので、今年も駄目だったら来年は無いかなと思ってたが、各ステージの充実ぶり、導線や休憩所の整備により、フジ…

寺尾TV vol.8

youtube.com 極私的再生リスト「terao TV」。 まさかの復活。こないだ録画してたOFSを10数年ぶりに見た影響で作ってしまった。 あまり流れは考えず、好きなMVを打ち込んだ感じ。 再生リスト通り流してもらうと、ブレイクとか入るのでテレビっぽくなると思う…

君たちはどう生きるか

eiga.com 宮崎駿監督のおそらくラスト作。前情報がない中、タイトルと鳥の絵だけで「何だか説教臭そう」と感じたのは俺だけじゃないはずだ。 実際は、複雑な事情が入り交じる現実世界と魅力的な幻想世界、そして多分承継問題、この3つがぐちゃぐちゃに混合し…

Matthew Sweet – Altered Beast

93年にリリースされた4作目。セガの人気ゲーム「Altered Beast」にインスピレーションを受けており、マシューのゲーム愛が反映されている。 アルバムには、いくつも佳曲が収められている。特に「Devil With The Green Eyes」は、ドラマティックなメロディと…

Small Faces – Ogdens' Nut Gone Flake

1968年にリリース。 大学時代、ポール・ウェラーの影響でスモール・フェイセズばかり聴いていた時期があった。モッズを経由したファッションセンスとヤンキー的なマインドは、当時の自分の感受性の高まりと重なり合っていた。特にこの作品はガツンときた。 …