solid bond

never a dull moment

Paul Weller – Heliocentric

90年代を浮き沈みの中サヴァイブしたウェラーが00年に発表したソロ5作目。全英2位。

ジャケットのリラックスした佇まいがかっこいい。


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前作のラフな作風を引き継いでいるが、エネルギーは抑えめ。アコギやニック・ドレイクの諸作で有名なロバート・カービイのストリングスが華を添えている。ウェラーの中でも最もフォーキーでレイドバックした作品だ。


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偉大なる先達ロニー・レインに捧げた重厚な「He's The Keeper」はウェラーのクールなボーカルと重いドラムがかっこいいモッズな佳曲。娘に捧げた「Sweet Pea, My Sweet Pea」はジャケット並にリラックスしたこのアルバムを代表する曲だ。緩い曲が多い中で、「There's No Drinking, After You're Dead」は緊張感あるロック的な曲。

 

正直煮詰まり感がある過渡期のアルバムだ。

ハイクオリティだった「スタンリーロード」の面影はここにはない。前作は勢いでクオリティをキープしたが、さすがのウェラーもテンションを持続し緊張感のある高品質なアルバムを作り続けられなかった。

 

もう少しメロディを練ったりアレンジに幅をもたせれば良い作品になったかと思う。息切れ感を感じる。

この作品を最後にブレンダン・リンチのプロデュースから離れることになる(23年のFAT POPで復活)。ソロ第一期の終了だ。


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