俺の744枚
1999年発表、2ndアルバム。 グランジのザラつきをまとった1stとは違い、ポップセンスを全面に押し出した作品。やたらとキラキラしている。1stの陰影に惹かれていた自分には、当初かなり肩透かしだった。しかし、これこそがFOWの本領だった。 グランジ的な音…
94年リリースのセカンドアルバム。 タイトルからしてブライアン・ウィルソンを意識したもので、内容もまさにビーチボーイズやバーズ、ストーンズといった60年代のロック黄金期へのオマージュに満ちているレーベルは当時オアシスやプライマル・スクリームも所…
Crackerは、1990年代初頭にCamper Van Beethovenの解散を経たDavid Loweryが、ギタリストのJohnny Hickmanと始めたバンドだ。スタイルはロック寄りのオルタナ・カントリーで、元祖的な存在。深く沈みこむような歌声と、グランジを経由した尖ったサウンド、ダ…
00年10月発表。4作目のスタジオアルバム。 『OK Computer』で世界的な成功を収めた後、メンバーはスランプに陥る。ギターでの作曲に限界を感じたトムは、グランドピアノを前に試行錯誤を始める。アルバム制作の転機となったのは「Everything in Its Right Pl…
94年、ロス・ロボスの中心メンバーが、プロデューサーのチャド・ブレイクとミッチェル・フルームと組んで生まれた実験的サイドプロジェクト、Latin Playboys。当時のオルタナロックの空気と、ロス・ロボスが育んできたルーツ・ロックの文脈がクロスした奇妙…
桜が一気に咲いた。足踏みしていたつぼみが、数日ぶりの陽射しに一斉に開いた。街の空気が柔らかくなって、季節が少し進んだ気がした。 今年もサニーデイ・サービスの『東京』がハマる季節が来た。どこか無防備で、光が差し込んでいるのに、物寂しさもある。…
『OK Computer』を初めて聴いたのは大学3年の梅雨時。前作『The Bends』への強い信頼があった分、冒頭から戸惑いは大きかった。音が明確に分離され、ギターの重みは抑えられ、全体的に引き算のサウンドデザイン。音が空間に配置されているような感覚があり、…
バッドフィンガーの1971年作『Straight Up』は、パワーポップの礎を築いた傑作として今なお称賛されている。アップル・レコードから発表され、ビートルズとの縁が深い彼らだが、このアルバムでは単なるフォロワーではなく、独自の音楽性を際立たせている。黄…
『The Bends』── レディオヘッドとの出会いと衝撃 レディオヘッドの『The Bends』はリアルタイムで聴いてどっぷり浸った。発売された95年3月はちょうど自分が大学受験を終えたタイミング。同じ頃、割と近くの上九一色村で例の事件があったりして、世の中も…
2001年に発表。 当時、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンで旬を超えた感があったジョン・スペンサーが、初見でガツンときたノース・ミシシッピ・オールスターズのコーディとルーサーのディッキンソン兄弟(リズム隊)と組んだバンドだ。 デ…
2021年発表。コロナ禍に作成された。2作連続の全英1位。長いキャリアの中でも最も丁寧に作られた作品のひとつじゃないか。メロディと、アップデイトされたウェラーサウンドの水準がむちゃくちゃ高い。血潮滾るロックであり、職人的な「ポップ」である。両面…
2020年、コロナ騒動の最中にリリースされたソロ15枚目の作品。「As Is Now」「Saturns Pattern」など、バランスが取れた傑作で組んだJan Stan Kybertがプロデュースを担当。達観した爺を演じた前作「True Meanings」と比べ、ウェラーらしいメロディや幅広い…
97年発表。ソロ4作目。全英2位。 youtu.be 繊細なプロダクションが光った前作とは対照的に、アグレッシヴでライヴ感の強い作品。メンバー四人がスタジオで目を合わせながら録音した感じが伝わってくる。 youtu.be アレンジも、前作の高級感ある凝ったものか…
95年発表のソロ3作目。英国では1位。 ウェラーの故郷に由来するアルバムタイトルは、ビートルズの最終作を彷彿とさせ、アルバムジャケットのコラージュはサージェントペパーのアートワークのデザイナーが作成するなどビートルズへのオマージュが当時のウェラ…
93年発表のソロセカンド・アルバムで代表作の一枚。全英2位とチャートでも成功し、現在に至るポジションを確立した。 www.youtube.com このアルバムが出た93年、ブラーが「モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ」を発表。翌年にはカート・コバーンが亡くなり、…
77年発表。カリフォルニア生まれのセシリオ・ロドリゲス(人間的には・・・)とガチハワイアンなヘンリー・カポノによるユニットによる3作目。 ロサンゼルス録音。いかにも西海岸なサウンド(ウエストコーストロックの末期だ)とハワイアンらしい緩くてセン…
1968年にリリース。 大学時代、ポール・ウェラーの影響でスモール・フェイセズばかり聴いていた時期があった。モッズを経由したファッションセンスとヤンキー的なマインドは、当時の自分の感受性の高まりと重なり合っていた。特にこの作品はガツンときた。 …
">98年にリリース。 ">UKロックシーンはブリットポップの残り火の中、ロックとクラブサウンドが盛っていた。 ">ベルセバはそのようなシーンとは一線を画し、繊細でインディーズ志向の音楽を展開、独自のアプローチは注目を集め、日本を含むギターポップフリ…
1977年発表。エルヴィス・コステロのデビューアルバム。音質の良さとパンク的なエッジが印象的な傑作。ニック・ロウのプロデュースの元、ロンドンで短期間にライブレコーディング的にパッケージングされた。パンク的な切れのあるロックンロールやレゲエとい…
92年発表。R.E.M.のキャリアのみならず、90年代ロックの枠組みにおいても特筆すべき作品の一つ。 前作「Out of Time」がカラフルでアッパーな雰囲気だったのに対し、より暗くモノクロな印象を与える内容となっている。真夜中、月、静粛、静かな湖といったイ…
バンドにとって2枚目、最後のアルバムとなった作品。05年にリリースされ、バンドは解散した。 youtu.be 前作よりもさらに美しいメロディが丁寧に構築されている。 60年代のロックの要素を強く持ち、フォークロックへの憧れを港町リバプールから鳴らすことで…
">71年。スワンプ・ロックを代表する一枚。 ">この作品が出たあと、すぐに開催された「バングラディッシュのコンサート」の演奏を思わせる混沌とした音像が圧倒的。 youtu.be 同 コンサートでも活躍したボブ・ディランの「A Hard Rain's a-Gonna Fall」「It …
91年発表。 充実した70年代を過ごしたロッドも、80年代、人気はさておき作品の質をあからさまに下げていた。前作「out of order」も聴き直す価値が見いだせないアルバムで、半ば「オワコン」と化していた中、トレバー・ホーン等の力を借りてロッドが再度意地…
フジロックで見たジェイコブはとても小さかった。 2010年発表のソロ2作目。凄く丁寧に作られた佳作だ。 youtu.be ウォールフラワーズの傑作「Bringing Down The Horse」で組んだTボーン・バーネットが再度プロデュース。ベースはアメリカンフォーク、少ない…
97 年発表。 前作(1ST)はデイヴ・グロールの「マッカートニー」的な実質ソロ作品だったが、本作はパット・スメア他バンドメンバーを招集。ピクシーズの「ドリトル」「ボサノヴァ」で有名なギル・ノートンがプロデュースを請け負い、ダイナミックで緩急のつ…
Sloan – Navy Blues カナダを代表するロックバンドの4作目で代表作。 冒頭「She Says What She Means」から密度の高いロックが爆発。サウンドはクイーンやチープトリックを彷彿とさせる70年代風だが、メロディラインのセンスはビートルズ(特にポール・マッ…
96年発表。 カナダの4人組の3作目。 前作はゲフィンからのリリースで、相当な制作費をかけて制作されたが、「グランジ」を求めるレーベルとの摩擦によりゲフィンを離脱、このアルバムは低予算で作られた。自由な環境下、過剰なディストーションが薄れ、現在…
11年発表。 ベックがプロデュース。スティーブン・マルクマスとベックという90年代オルタナ・アイコンの共演が話題になった、と書きたいところだが、当時日本ではそれほど盛り上がらなかった。スティーブンの活動が完全にインディー方向に触れていたからだと…
05年発表、ラストアルバム。 美しいメロディを更に丁寧に。 フォークロックへの憧れを港町リバプールから鳴らす、60年代からのロック方程式。正解しか無い。 プロデュースはエリオット・スミス、BDB等を手掛けたトム・ロスロック。 2枚で解散。勿体ない。 op…
08年。 混沌としたサウンドの中でキラキラ輝くギターが印象的。個人的にはグレイトフル・デッド、ジェリー・ガルシアのギターが00年代に蘇った感じ。 元ペイブメントのイケメン、スティーブンマルクマスのボーカル、メロディも自由にサイケデリックに浮遊す…