solid bond

never a dull moment

Jackson Browne – Late For The Sky

1974年の作品。
製作に当たり、レコード会社から「安く、早く」を要求され、ツアーバンドとレコーディング。凄く親しみやすく、統一感の取れたサウンドの中、時折デヴィッド・リンドレーのギターが唸る。夜の静粛をぶち壊すような存在感で、かっこいい。長いキャリアの中でも優れた演奏のひとつだろう。Dan Fogelberg、Don Henley、John David Southerら、界隈のミュージシャンも参加。コーラスが素晴らしい。

少年時代を過ごした地で作られた作品で、自分の過去と今を悲観的に捉えたような曲が多い。サウンドの質感も相まって、A面は特に暗くて寂しい感じだが、B面の「The Road And The Sky」、原発問題を歌った「Before The Deluge」が広がりのあるサウンドになっていて、最後は前向きになれる。アルバムの最後で音楽の力を最大限肯定し終わるのが凄くぐっとくる。

Now let the music keep our spirits high
And let the buildings keep our children dry
Let creation reveal its secrets by and by
By and by...
When the light that's lost within us reaches the sky


「reaches the sky」で終わるのが最高。疲れているときに聴くと涙が出そうになる。


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 夏休みの実家で、月明かりの下、夜の田んぼを観ながら自分を振り返るときにぴったりのアルバムだ。