solid bond

never a dull moment

今日の一枚

Paul Weller – On Sunset

2020年、コロナ騒動の最中にリリースされたソロ15枚目の作品。「As Is Now」「Saturns Pattern」など、バランスが取れた傑作で組んだJan Stan Kybertがプロデュースを担当。達観した爺を演じた前作「True Meanings」と比べ、ウェラーらしいメロディや幅広い…

Paul Weller – True Meanings

18年発表。前作から約1年、短いインターバルでリリースされた。アンプラグドっぽいアレンジで、内省的な曲が多く、ウェラーとしては異色作だ。曲によってはストリングスが絡んだり、ジャジーなナンバーもある。60代となったポール・ウェラー、年齢相応の落ち…

Paul Weller – A Kind Revolution

2017年発表。ソロ13枚目。英国5位。 前作のセッションで残った2曲「Woo Sé Mama」「One Tear」はジャン・スタン・カイバートの共作で、他のクレジットはウェラーのみ。更に久しぶりにセルフプロデュース。マルチプレイヤーのアンディ・クラフツ(the moons)…

Paul Weller – Saturns Pattern

15年発表のソロ通算12枚目。 ベストアルバムを挟んだこの作品。変化があった。00年代に入ってから出番が多かったサイモン・ダインではなく、「As Is Now」で組んだJan "Stan" KybertとAmorphous Androgynousがウェラーと共にプロデュース。作曲のパートナー…

Paul Weller – Sonik Kicks

2012年発表。全英1位。日本ではメディアに取り上げられることが少なくなったウェラーだが、実はUKチャート上ではアルバムが連続で1位を獲得し90年代以上に成功している。 このアルバムにはブラーのグレアム・コクソン、ノエル・ギャラガー、元ストーンローゼ…

Paul Weller – Wake Up The Nation

2010年発表、10枚目のソロアルバム。全英2位。 前作でまたひとつキャリアの頂点を越えたウェラー。成功したスタイルをあっさり捨て去り、長いキャリアの中でも抜群にアグレッシヴなアルバムを完成させた。 元ジャムのベーシスト、ブルース・フォクストンとの…

Paul Weller – 22 Dreams

08年発表のソロ9枚目。 ウェラー初の2枚組(LP)。ノエル・ギャラガー、ジェム・アーチャー、グレアム・コクソン、リトル・バリー等幅広いゲストも話題になった。 プロデュースはポール・ウェラーとサイモン・ダイン、スティーヴ・クラドックら。ソングライ…

Paul Weller – As Is Now

05年発表のソロ8枚目。全英チャート4位。 youtu.be 前作と同様、ジャン・スタン・カイバートのプロデュース。 「スタンリーロード」あたりの奥行きのある音とは異なり、ひとつひとつの音をクリアに慣らして、ジャム時代を彷彿とするシンプルでロックな音作り…

Paul Weller – Studio 150

04年発表。V2レーベル移籍第一弾はカバーアルバム。全英2位。アルバムタイトルはアムステルダムの録音スタジオ。 www.youtube.com 前年の03年にレア曲やリミックス、B面曲で構成された3枚組コンピレーションアルバム「Fly on the Wall: B Sides & Rarities」…

Paul Weller – Illumination

02年発表。ソロ6作目。全英1位。 www.youtube.com 長年サウンド面をサポートしてきたブレンダン・リンチと離れ、モッズのクラブシーンで活躍していたサイモン・ダイン(Adventures in Stereo→Noonday Underground)とコラボレーションした作品で、ソロ前期と…

Paul Weller – Heliocentric

90年代を浮き沈みの中サヴァイブしたウェラーが00年に発表したソロ5作目。全英2位。 ジャケットのリラックスした佇まいがかっこいい。 www.youtube.com 前作のラフな作風を引き継いでいるが、エネルギーは抑えめ。アコギやニック・ドレイクの諸作で有名なロ…

Paul Weller – Heavy Soul

97年発表。ソロ4作目。全英2位。 youtu.be 繊細なプロダクションが光った前作とは対照的に、アグレッシヴでライヴ感の強い作品。メンバー四人がスタジオで目を合わせながら録音した感じが伝わってくる。 youtu.be アレンジも、前作の高級感ある凝ったものか…

Paul Weller – Stanley Road

95年発表のソロ3作目。英国では1位。 ウェラーの故郷に由来するアルバムタイトルは、ビートルズの最終作を彷彿とさせ、アルバムジャケットのコラージュはサージェントペパーのアートワークのデザイナーが作成するなどビートルズへのオマージュが当時のウェラ…

Paul Weller – Wild Wood

93年発表のソロセカンド・アルバムで代表作の一枚。全英2位とチャートでも成功し、現在に至るポジションを確立した。 www.youtube.com このアルバムが出た93年、ブラーが「モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ」を発表。翌年にはカート・コバーンが亡くなり、…

JAMES BLAKEの新作

JAMES BLAKEの新作「Playing Robots Into Heaven」。 www.youtube.com 作品毎に顔を変えてくるアーティストだが、今作は、相変わらずカット&ペーストされまくっているウタが前面に出ていて聴きやすい。 ルーツ回帰のクラブサウンドに寄った作品だと言われて…

Cecilio & Kapono – Night Music

77年発表。カリフォルニア生まれのセシリオ・ロドリゲス(人間的には・・・)とガチハワイアンなヘンリー・カポノによるユニットによる3作目。 ロサンゼルス録音。いかにも西海岸なサウンド(ウエストコーストロックの末期だ)とハワイアンらしい緩くてセン…

Matthew Sweet – Altered Beast

93年にリリースされた4作目。セガの人気ゲーム「Altered Beast」にインスピレーションを受けており、マシューのゲーム愛が反映されている。 アルバムには、いくつも佳曲が収められている。特に「Devil With The Green Eyes」は、ドラマティックなメロディと…

Small Faces – Ogdens' Nut Gone Flake

1968年にリリース。 大学時代、ポール・ウェラーの影響でスモール・フェイセズばかり聴いていた時期があった。モッズを経由したファッションセンスとヤンキー的なマインドは、当時の自分の感受性の高まりと重なり合っていた。特にこの作品はガツンときた。 …

George Harrison - Gone Troppo

"> ">1982年にリリース。 この時期のジョージは映画製作やカーレースに夢中になっており、音楽への関心が薄れてた。アルバムはほとんど宣伝されずにリリースされ、英国ではチャート入りせず評論家たちからも酷評された。次の復活作と評される「クラウドナイ…

Belle & Sebastian – The Boy With The Arab Strap

">98年にリリース。 ">UKロックシーンはブリットポップの残り火の中、ロックとクラブサウンドが盛っていた。 ">ベルセバはそのようなシーンとは一線を画し、繊細でインディーズ志向の音楽を展開、独自のアプローチは注目を集め、日本を含むギターポップフリ…

Elvis Costello – My Aim Is True

1977年発表。エルヴィス・コステロのデビューアルバム。音質の良さとパンク的なエッジが印象的な傑作。ニック・ロウのプロデュースの元、ロンドンで短期間にライブレコーディング的にパッケージングされた。パンク的な切れのあるロックンロールやレゲエとい…

The Lemon Twigs – Everything Harmony

16年にデビューしたアメリカのロックデュオ「the lemon twigs」。60〜70年代のロックやポップスの影響を強く受けており、てらいなく好きなようにクラシックロックを鳴らすのが最大の魅力だ。 23年の最新作「everything harmonony」は、架空のバンドが活躍す…

King Krule – King Krule

2011年にリリース。1994年生まれで、このアルバムを作成した時にはまだ17歳。 ベン・ワットやベック、ブライト・アイズの初期作品にも通じるローファイ感と、UKっぽいダブな感覚、そしてシド・バレット的なサイケデリック感が混ざり合って、浮遊感のある独特…

R.E.M. – Automatic For The People

92年発表。R.E.M.のキャリアのみならず、90年代ロックの枠組みにおいても特筆すべき作品の一つ。 前作「Out of Time」がカラフルでアッパーな雰囲気だったのに対し、より暗くモノクロな印象を与える内容となっている。真夜中、月、静粛、静かな湖といったイ…

Yo La Tengo – This Stupid World

23年発表の17枚目。 夜と朝の合間の薄明るい世界で鳴っている感じのサウンドが復活。90年代〜00年代前半のヨ・ラ・テンゴが帰ってきた感じだ。長いキャリアのバンドだが、贅肉無しのシンプルなサウンドは変わらない。 www.youtube.com アイラのボーカルは深…

The Stands - Horse Fabulous

バンドにとって2枚目、最後のアルバムとなった作品。05年にリリースされ、バンドは解散した。 youtu.be 前作よりもさらに美しいメロディが丁寧に構築されている。 60年代のロックの要素を強く持ち、フォークロックへの憧れを港町リバプールから鳴らすことで…

The Sea And Cake – Nassau

95年発表。 サムプレコップ、ジョン・マッケンタイアらシカゴ界隈のミュージシャンが結成したユニット。トータス程複雑でなく、シンプルで音数を絞った演奏で、中心にあるのは歌。腕利き達の我慢比べのような凌ぎ合いが最高にかっこいい。生ぬるい雑魚パンク…

Fatboy Slim – On The Floor At The Boutique

98年。ブライトン(三笘さん!)で録音されたDJアルバム。 繋いでる曲はノーマン以外がほとんどだが、これこそ「fatboy slim」な傑作だ。 www.youtube.com 少し下を向きたいときも、このアルバムが陽気な気分にしてくれる。本格的にダウンしたときはキツイけ…

Coldplay – X&Y

05年。前作「A Rush of Blood to the Head」がヒットした後の3作目。この後4枚目「viva la vida」がメガヒットするので、地味な位置付けの作品。 バンドは前作のヒットによる相当なプレッシャーがあったが、レコード制作の締切が無かったため、余裕を持っ…

Benny Sings – Young Hearts

">現在最高峰のポップマエストロ、ベニー・シングス。 ">ヴィンス・ステープルズの諸作で知られるケニー・ビーツをプロデューサーに招いた8作目。 軽やかなビートをバックに、90年代の渋谷系とも相通じるベニーの洒落たメロディがシナジー爆発。 春にぴっ…