solid bond

never a dull moment

80年代以降のローリングストーンズのオリジナルアルバム

脚光を浴びる機会が少ないローリングストーンズの80年代以降のアルバムを振り返った。リマスタリングされた音で聴き直すと、どのアルバムも新たな発見とそれぞれの良さがあった。

 

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80年発表。前作「女たち」の成功を受け、更に多様な要素を加えた実験作。アルバムに統一性は無い。ミックの意向が強く反映された作品だ。うねる①、フックの効いた⑧など良い曲もあるが、アレンジでこけた⑤など、多くはいまいち。キースは⑩で気を吐く。6点

 

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81年発表。既存アルバムのボツ曲を編集した作品。統一感は無いが、代表曲となった①をはじめ、キース節炸裂の④、70年代な⑤、裏声がかっこいい⑦⑨、クールでメロディアスな⑧、佳曲が多い。ボブ・クリアマウンテンの編集技術が光る。今後もボツ曲期待。7点

 

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83年発表。時代に目配りした曲が多いが、消化不良。身内も評論家も低い評価。ジャケットのセンスも痛い。風呂上がりのようなキースの④が唯一の良心。ヘンテコな①は妙に頭に残る。4点。

 

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86年発表。ソロアルバムを巡り、ミックとキースの仲が最悪な時期。U2等を手掛けたスティーヴ・リリーホワイトのプロデュース。80年代っぽいドラムのサウンドに賛否が別れた。もっさりした印象だったが、リマスタリングされた音は悪くない。⑤⑩好き。7点。

 

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89年発表。 ミック・キースの復縁、勢いと疾走感あるアルバムの内容から復活作として大歓迎された。リズムが軽い曲が多く、良いが「薄い」感じ。ライブの定番①、これぞストーンズな②⑦、ギターの音が良い③、スロウな名曲⑨⑫等、再録したら良さそう。8点。

 

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94年発表。ドン・ウォズのプロデュース。以降の王道パターンを作った作品。冒頭3曲のパワーが弱くアルバムの印象が薄い。70年代っぽいキースの④、60年代っぽい⑤、美しいバラード⑨、心地よいアコギの⑩、キースのギターと歌声が楽しい⑭等が聴き所。7点。

 

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90年代の傑作。ストーンズぽさはあまりないが、完成度が無茶苦茶高い。疾走感と暑苦しさが混在している①、ドロドロした②、しんみりとしたメロディとミックの歌声が良い④、粋な感じの⑧、歌うギターが終わりを感じさせるキースの13等、名曲だらけ。9点

 

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05年発表。オリジナルでは最新作。タイトな演奏、練られたメロディ、ミックの歌も衰えず、傑作のひとつだ。疾走感ある①、既聴感ある③、B&B期的で粘りつくミックの声が良い④、ヴァーヴっぽい⑤、ストーンズ的ではないメロディの⑧等名曲が多い。9点