solid bond

never a dull moment

Wild Life / Wings

 

Wild Life

Wild Life

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1971年発表。「マッカートニー」から3作目の作品。ウィングスとしてはデビュー・アルバム。デニー・レインとの共同作業はここから約10年続くことになる。

2週間程度で製作され、デモテープのような粗っぽい演奏・アレンジが当時の評論家から批判され、チャート上もイギリスで10位以内を逃すなど、失敗作と位置づけられていたアルバム。ずっと低評価だったため、正直なところまともに聴いていなかったが、ポールの79歳の誕生日に合わせ、何回かリピートしてじっくり聴いてみた。

ソフトサイケとでもいうような白昼夢的なメロディとバンドの適当な演奏がうまくマッチして、インパクトは無いがリラックスして聴けるフレンドリーな一枚だ。

一方で、高い完成度を誇るビートルズの「アビーロード」が1969年、それから2年しか経ってない中で出された作品ということを考えると、ポールに同じレベルを期待する聴き手のガッカリ感は凄くよくわかる。それが必要以上の低評価に繋がったのだと思う。

あと、タイトル曲。このアルバムで一番出来が悪く、つまらない曲なのにやたらと長い。これがタイトル曲というのは相当痛い。このあたりが低評価の要因だろう。

 

このとき、ポール・マッカートニー29歳。何を考えていたのだろうか。