Down in Albion / Babyshambles

Down in Albion

へなへなロック。ヨダレと小便を垂れ流しにしながら歌われるボロボロの日常。音楽的な方向性は全然違うが、レイドバック路線のクラプトンに近いダメダメ感が最高に気持ちいい。
ロックに求めるものは人それぞれ違うと思う。ハードロックみたいな形式美や、しっかり作られた美しいメロディ、素晴らしい歌唱を愛すヒトには、このバンドのサウンドは嫌悪感さえ覚えるかもしれない。しかし、今にも崩壊しそう・壊れそうなギリギリのラインで鳴らされるこの音には、理屈では説明できない美しさや輝きが纏わりついている。ドラッグやってボロボロにならなきゃロックスターとして認めないってわけじゃないが、そういうダメ人間しか鳴らせない美しいロックサウンドもある。壊れそうな色気と繊細なメロディー、そして、足りなさ過ぎることで完成された傑作だ。