solid bond

never a dull moment

Paul Weller – 22 Dreams

08年発表のソロ9枚目。

ウェラー初の2枚組(LP)。ノエル・ギャラガー、ジェム・アーチャー、グレアム・コクソン、リトル・バリー等幅広いゲストも話題になった。

 

プロデュースはポール・ウェラーとサイモン・ダイン、スティーヴ・クラドックら。ソングライティング、歌声、プロダクション、全てにおいて肩の力が抜け、自然体のポール・ウェラーを堪能できる00年代の傑作で、UK1位。評論家のウケも良かった。

 

音作りにサイモン・ダインが入っているため、全体的に整理されたクリアなサウンドだ。90年代から00年代前半のサウナのもわっとした空気のような熱苦しさはなく、河原の側道でのランニングぐらいの熱量で統一されている。曲の輪郭がくっきりと分かる感じ。


www.youtube.com

2枚組ということもあり、ポール・ウェラーの「ホワイトアルバム」「メインストリートのならずもの」とも言える。ひとつひとつの曲が粒揃いで、全ての時期のポール・ウェラーを感じることができる。70年代後半からのウェラーのキャリアの総括になっていて、つまり「UKロックとは」の答えのような作品だ。そうそう、ジャムのスティーヴ・ブルックスが参加したのも話題になった。


www.youtube.com

両A面シングル「All I Wanna Do (Is Be With You)」、「Have You Made Up Your Mind」はアルバムの中でも出来の良い曲。ソロ初期のウェラーを軽やかにした感じだ。リラックスした歌声と広がりを感じる演奏が素晴らしい。


www.youtube.com

個人的には長年地味と感じていた作品で聴き込めていなかった。派手だった前作「AS IS NOW」との落差が大きく、アルバムに入り込むきっかけの曲が見つからなかった。アルバム発売から10年以上経ち、それぞれの曲が自然に入ってくるようになってようやく良さがわかった。08年当時の余裕がない生活環境も影響していたかも。今は良い作品だと思う。

朝霧JAM2023

直前になって2日間暇だと言うことが判明したため急遽参加。

いつ以来なのかよくわからなかったので過去の朝霧を振り返ってみると、

2004年 参加 FAITHLESS MOGWAI  STANDS等

2005年 参加 STS AIMEE MANN ほとんど呑んでた

2006年 参加 POGUES ダチャンボ

2007年 参加 BAYS PNUMA TRIO コーネリアス UA

2008年 参加 ジェフラング カーリージラフ KD&L 沖

2009年 参加 湯川潮音 iLL 初日昼に帰る

2010年 不明 記憶なし。加藤登紀子、マニュチャオをみたような・・・

2011年 2日目のみ ショーンクティ L.E.D. TETE

2012年 記憶なし

2013年 運動会後、ADF、チャラン・ポ・ランタンクラムボン

2014年 GO OUTに行ったようで朝霧には多分行っていない

2015年 参加 GO!Team !!! サニーデイ

2016年 参加 floating points todd terje toe キセル

2017年 参加 ベルセバ ウイルコジョンソン logic system mount kimbe UA 思い出野郎 ペトロールズ 

2018年 初日のみ 記憶はない

2022年 不参加

 

朝霧は結構な頻度で同じアーティストが出ているため、インパクトある出演者(ジェフラング、スタンズ、ベルセバ、ショーンクティ、STS)とか、「ほとんど呑んでて何も見ていない」とか思い出がないと朝霧常連アーティストだけでは思い出せない。

特に子どもが生まれてから最近までの記憶が非常に曖昧だ。

でも、割りと参加している。最近あまり行っていないと思っていたが、台風とかコロナで開催できず、去年が4年ぶりの開催だった。で、今年はなんと記念すべき第20回!!危ない、危うくスルーするところだった・・・。

 

朝霧は、他のフェスに比べて参加の障壁が高い。周りが忙しくなり、参加が一人となった今、正規ルートで駐車券が買えないのだ。2人以上でないとだめ。

今回も、周りに結構1人参加っぽいのジャムラー(?)がいたし、なんとか1人で参加できるよう改めてもらいたいものだ。

 

今年はいつもの3連休開催ではなく普通の土日。翌日への影響を考慮し日曜のアクトは見送った。一方で、泊まりは譲れない。朝霧は、ライヴ以上に富士山の麓の過酷な状況の中で一晩過ごし朝を迎えることが重要だったりする。

当日。9時過ぎにバサをサッカーに送り、そのまま朝霧へ。駐車場には10時半過ぎについた。ぎりぎり待たずにバスに乗れた。

 

現場には11時過ぎに到着。キャンプサイトAもまだまだスペースがあった。持参した照明が心許なかったため、夜中に迷子にならないよう、貸テントと一般サイトの狭間に基地を作った。

20年以上使っているテントはもうボロボロで、ポールは曲がっているしテントのテープが剥がれまくっている。雨が降っていたら相当漏れたと思う。

 

以下、アクトの感想。

CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN

ビール呑みながら見た。掴みどころがない感じが面白い。

 

 

青葉市子

日が陰っていて、やや寒い中での演奏。本人のアコギと4人編成の弦楽器という編成でレインボーの一発目としては地味かなと思ったが非常に雰囲気作りがうまく音世界に取り込まれた。ちょっと曇った感じの空ととても合っていた。

 

HOVVDY

グランジとかオルタナとか90年代的な言葉で合うギターバンド。歌も演奏も曲も良かった。アルバムで聴く感じ(内向的な感じ)とはちょっと違った。

 

折坂悠太(band)

コロナ明けのフジロックのときは何か苦しそうな感じだったが、今回は音がステージ全体に広がって「届いてきた」。凄くしっかりしたロックサウンドで、ドラムの抜けた音が気持ちよかった。本人のギターも上手い。

 

OOIOO

今回一番インパクトがあった。今まで観てそうで観てなかったバンド。ヨシミが奇声をあげてオノ・ヨーコばりの難しいロックを演奏するイメージでいたが、完全に裏切られた。しっかりした演奏、フックのあるメロディ、誠実そうなステージでの佇まい。で、音は尖っていて、どこに進んでいくか読めない。かっこいい。

 

THE ALBUM LEAF

10年ほど前に渋谷で観たバンドとは別モノ。丁寧に作られたサウンドに、生のビートが命を吹き込み、時折静かなトランペットが魂を込める。

ストイックでクールなステージングも良かった。

途中で入ったゲストボーカルも声がサウンドに溶け込んでいた。

 

toe with 原田郁子clammbon)、皆川真人

いつも通りのエモーショナルなステージ!寒い中だったが、プロレスみたいな熱さを感じた。

 

BADBADNOTGOOD

リアルな音を鳴らすジャズ系のユニット。熱いドラムが音を引っ張る。エレピの音も、フュージョンみたいなサックスの音も聴いていて気持ちよかった。特にドラムは生きてる感じのビートで力を貰った。寒さも吹っ飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

Paul Weller – As Is Now

05年発表のソロ8枚目。全英チャート4位。

youtu.be

前作と同様、ジャン・スタン・カイバートのプロデュース。

「スタンリーロード」あたりの奥行きのある音とは異なり、ひとつひとつの音をクリアに慣らして、ジャム時代を彷彿とするシンプルでロックな音作りになっている。

シンプルなメロディーとアイデア豊かなコード進行を持った曲が多く、アルバム一枚飽きることなく聴ける。

youtu.be

鳥肌もののコード進行がかっこい最高のオープニングナンバー「Blink And You'll Miss It」、シングルカットされた切れの良い「From The Floorboards Up」、ロックバージョンの「ザッツ・エンターテイメント」なコード進行を持つ「Come On / Let's Go」、UKロックっぽい「Here's The Good News」、ワンダフル・トゥナイト的な凄い歌詞の「I Wanna Make It Allright」、素朴な「To The Start Of Forever」、素朴なスタートからの盛り上がりがかっこいい「Fly Little Bird」など、名曲ばかり。成熟したコンポーザーとしての実力を見せつける。

youtu.be

6作目「イルミネーション」と同様、若返った印象。低迷期を脱した第二期ウェラーのシンプルでわかりやすい傑作だ。


www.youtube.com

Paul Weller – Studio 150

04年発表。V2レーベル移籍第一弾はカバーアルバム。全英2位。アルバムタイトルはアムステルダムの録音スタジオ。


www.youtube.com

前年の03年にレア曲やリミックス、B面曲で構成された3枚組コンピレーションアルバム「Fly on the Wall: B Sides & Rarities」が出ていて、ディスク3がまるごとカバー曲だった。こちらは「Feelin' Alright」「Black Sheep Boy」「Sexy Sadie」等、ビートルズや60〜70年代のクラシックロックの名曲が収められている。ベン・ハーパーの「Waiting On An Angel」なんてのもあって相当楽しめた。

 

シンプルに原曲をカバーしている「Fly on the Wall」と比較し、「studio150」は凝ったアレンジで丁寧に作られている。これがハマっているニール・ヤングの「Birds」ブルー・アイド・ソウルな「Wishing On A Star」ジル・スコット・ヘロン「the bottle」は素晴らしい出来。一方、カーペンターズの「Close To You」オアシスの「One Way Road」はひねりすぎて原曲の良さを消している。


www.youtube.com

全体的にスタイルカウンシル的、フリーソウル的なのだが、前後の作品の文脈からするとどうも整理がつかない作品だ。当時のインタビューで「みんな意外に思うだろう、ビートルズスモール・フェイセズもフーもキンクスモータウンも入っていないからな」的な話をしているが、聴き手のウェラー像とちょっと違うというか。その後全くこの路線でやっていないし。

 

キャリア中最もクリーンでロック的ではない作品で、この方向で成熟していくのだと当時は思っていた。そっちに進んでほしかったかも。

Paul Weller – Illumination

02年発表。ソロ6作目。全英1位。


www.youtube.com

長年サウンド面をサポートしてきたブレンダン・リンチと離れ、モッズのクラブシーンで活躍していたサイモン・ダイン(Adventures in Stereo→Noonday Underground)とコラボレーションした作品で、ソロ前期とは明らかに音が変わっている。スタンリーロードやヘビーソウルの重厚な感じから、良い意味で軽く、ひとつひとつの音がクリアな聴きやすいサウンドに変わった。前作にも少し変化の兆しがあったが、スタジオから外に出て陽光を浴びて健全に作ったような感じだ。サウンドとともにアレンジも明るく明確になり、軽やかな「Leafy Mysteries」や、ノーザン・ソウルなブラスアレンジが小粋な「It's Written In The Stars」からはスタイル・カウンシル時代の軽さも感じられる。サイモン・ダインとはこの後もタッグを組む。


www.youtube.com

アルバムのハイライトは「One X One」で、当時OASISのメンバーだったノエル・ギャラガーとゲム・アーチャーが参加している。二人の存在感は皆無だが、ウェラー節が炸裂する佳曲だ。


www.youtube.com

「Call Me No.5」はステレオフォニックスのケリー・ジョーンズとのデュエット。円熟味を帯びたスティーヴ・ホワイトのドラムを中心とした渋めのサウンドを舞台に二人ののど自慢が一騎打ち、という構図がなかなか楽しい曲だ。

「Standing Out In The Universe」はOASISっぽい雰囲気のビッグな曲で、アルバムの後半を盛り上げている。


www.youtube.com

ソロ5作で築き上げたポール・ウェラーサウンドを解体し、スタイル・カウンシル時代の軽さを交えて組み立て直すことで改めてウェラーの良さを押し出すことに成功した。ソロ第二期のスタートを飾る会心の一枚だ。

Paul Weller – Heliocentric

90年代を浮き沈みの中サヴァイブしたウェラーが00年に発表したソロ5作目。全英2位。

ジャケットのリラックスした佇まいがかっこいい。


www.youtube.com

前作のラフな作風を引き継いでいるが、エネルギーは抑えめ。アコギやニック・ドレイクの諸作で有名なロバート・カービイのストリングスが華を添えている。ウェラーの中でも最もフォーキーでレイドバックした作品だ。


www.youtube.com

偉大なる先達ロニー・レインに捧げた重厚な「He's The Keeper」はウェラーのクールなボーカルと重いドラムがかっこいいモッズな佳曲。娘に捧げた「Sweet Pea, My Sweet Pea」はジャケット並にリラックスしたこのアルバムを代表する曲だ。緩い曲が多い中で、「There's No Drinking, After You're Dead」は緊張感あるロック的な曲。

 

正直煮詰まり感がある過渡期のアルバムだ。

ハイクオリティだった「スタンリーロード」の面影はここにはない。前作は勢いでクオリティをキープしたが、さすがのウェラーもテンションを持続し緊張感のある高品質なアルバムを作り続けられなかった。

 

もう少しメロディを練ったりアレンジに幅をもたせれば良い作品になったかと思う。息切れ感を感じる。

この作品を最後にブレンダン・リンチのプロデュースから離れることになる(23年のFAT POPで復活)。ソロ第一期の終了だ。


www.youtube.com

Paul Weller – Heavy Soul

97年発表。ソロ4作目。全英2位。

youtu.be

繊細なプロダクションが光った前作とは対照的に、アグレッシヴでライヴ感の強い作品。メンバー四人がスタジオで目を合わせながら録音した感じが伝わってくる。

youtu.be

アレンジも、前作の高級感ある凝ったものから、至ってシンプルに、オルタナギターロックやパンクを彷彿とさせるものとなった。全英シングルチャートで5位まで上昇しソロキャリアハイとなった「Peacock Suit」はその筆頭だ。


www.youtube.com

モッズのメンタルを感じる『Friday Street』やシンガロングなコーラスを持つ『Mermaids』、ソウルを昇華した「Up In Suzes' Room」など、良いメロディのポップな曲もあるが、全体としてはキャリア史上最もゴツゴツしたロックな作品だ。


www.youtube.com

ジャム時代から引用を巧みに取り入れてきたが、それらを消化した上で、内から沸き立つ自分の衝動を、そのまま叩きつけたような感じ。

バンドのデモをそのまま発表したかのような荒っぽい感じが魅力だが、ストレートな作り方は良くも悪くも大先輩ポール・マッカートニーのソロ作のようだ。


www.youtube.com

作り込まれた前作とは異なり、内なるパンクというか、自分のソウルを叩きつけた感じが魅力的なアルバムだ。


個人的にはウェラーの中で一番よく聴いた作品だが、人によって好き嫌いが分かれそうだ。

Paul Weller – Stanley Road

95年発表のソロ3作目。英国では1位。

ウェラーの故郷に由来するアルバムタイトルは、ビートルズの最終作を彷彿とさせ、アルバムジャケットのコラージュはサージェントペパーのアートワークのデザイナーが作成するなどビートルズへのオマージュが当時のウェラーのポジションと自信を伺わせる。文句なしに代表作のひとつだ。


www.youtube.com

ただ、初心者におすすめする作品ではない。ELOのリフをダイナミックなロックに変貌させたウェラーの代名詞とも言える「The Changingman」、熟成したワインのようなバラード「You Do Something To Me」、2作目の延長線上にあるかっこいいR&B「Broken Stones」、ソロのポールマッカートニー的なバラード「Wings Of Speed」といったわかりやすい曲はあるものの(こうやって取り上げると十分かも・・・)、全体的には前作以上に渋く玄人好みするアルバムだ。ドクター・ジョンを筆頭とするニューオーリンズ的なリズムに(「I Walk On Gilded Splinters」を取り上げていて、アルバムを印象付けている)、スモール・フェイセズを通り越し、ブラックベリーズを伴った頃のスティーヴ・マリオットがビートルズの影響を受けてR&B調の曲をやっているような感じ。そして、オリジナル曲の骨格は他のどのアルバムよりもビートルズっぽさを感じる。シンプルな良い曲を、アレンジでわざと深く、難しくしたような。


www.youtube.com

プロデュースはブレンダン・リンチ。おそらくリンチにとってのベストワークではないか。前作の密室的な暑苦しさは抑えられ、一つ一つの音がクリアになりよりフレンドリーな音になっている。随所で聴けるダブ的なサウンド処理も隠し味的に良い。ギターソロの音もリアルで、まるでスピーカーの前で弾いているかのようだ。ここまでギターの鳴りが良い作品をあまり知らない。一方でドラムを中心にロック的なダイナミズムは増していて、非常にパワフルな音になっている。キャリア最高の素晴らしいサウンドだと思う。


www.youtube.com

年が経つのと比例して良さが高まっている。この先も間違いない。一生聴き続ける。

Paul Weller – Wild Wood

93年発表のソロセカンド・アルバムで代表作の一枚。全英2位とチャートでも成功し、現在に至るポジションを確立した。


www.youtube.com

このアルバムが出た93年、ブラーが「モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ」を発表。翌年にはカート・コバーンが亡くなり、こここから数年ブリットポップが一世を風靡する。ポール・ウェラーはモッズゴッドと崇められ、シーンの中心にいたが、音楽性は一線を画していた。


www.youtube.com

前作のトラフィックスモール・フェイセズ経由のブラック路線を一層突き詰め、ウェラー流R&Bサウンドを築き上げている。アルバム当時ウェラーは30代中盤で、今考えれば年齢不相応な渋さだ。「Has My Fire Really Gone Out?」なんて歌をいなたいサウンド乗せてツバを撒き散らしながら歌っている。いやいや。


www.youtube.com

プロデュースはお馴染みブレンダン・リンチ。他のプロデュース作品と比べて密室的でサウナのように熱がこもっている感じのサウンドになっている。これは好き嫌いあるかも。ただ、ここまで熱量のある演奏をダイレクトに閉じ込めた手腕は凄い。他にこういうサウンドは聴いたことが無いレベル。

 

ウェラーの脇を固めるのは、スタカン時代より腕が上がったように聞こえるドラマースティーヴ・ホワイト、ウェラーの片腕、OCSのスティーヴ・クラドック。キャリア最高峰の気迫十分の演奏だ。


www.youtube.com

アルバム冒頭の3曲が「Sunflower」「Can You Heal Us (Holy Man)」「Wild Wood」と非常に熱苦しい名曲連打。一気にボルテージを上げた後、中盤で三十路のパンクの在り方を示す「Has My Fire Really Gone Out?」、インスト曲なども交え、最後はDee C. Leeとの間に生まれた二人の子供NathanielとLeahに捧げられた「Moon On Your Pyjamas」で優しく終わる。アルバムとしてのまとまりも素晴らしい。


www.youtube.com

このアルバムと同時期のシングル「Hung Up」も相当かっこいいビートルズ的な名曲。TVKで初めてMVを見たときのことを今でもはっきり覚えている。

余談だが、この時期のウェラーの迫力あるサウンドポール・マッカートニーが歌ったらどうなるかな・・・と妄想を頻繁にしている。マッカートニーは緩すぎるんだよな。

 

ウェラーと、90年代UKロックを代表する傑作。個人的にもいろいろ思い出が詰まった生涯聴き続ける一枚だ。

Beat TERAO 179回 9月に聞きたい曲

179 秋。9月に絶対聴きたい曲。 - Beat TERAO radio | Podcast on Spotify

 

Arctic Monkeys - I Bet You Look Good On The Dancefloor

9月に聴きたい少し秋っぽい曲を特集。

 

Foo Fighters - Show Me How

最新アルバムから。デイヴ・グロールと娘のヴァイオレット・グロールのデュエット。ポップで今どきのロックな音になっていて聞きやすい。秋の空的な広がりを感じる。

 

The 1975 - Part Of The Band

2022年7月にリリースされた5枚目のアルバム『Being Funny in a Foreign Language』のファースト・シングル。ジャック・アントノフが共同プロデュース。

Red Hot Chili Peppers - It's Only Natural

 

Mitski - My Love Mine All Mine

三重県生まれの日系アメリカ人のシンガーソングライター、Mitskiの9月にリリースされたばかりのアルバム『The Land Is Inhospitable and So Are We』から。アルバムはシネマティックで凄く良い感じ。

David Sylvian - September

デビシル。90年代前半はルックスの良さも相まって相当な人気者だった。

Sting - Englishman In New York
Earth, Wind & Fire - September

Green Day - Wake Me up When September Ends

9月の名曲といえばこれ。ビリーが10歳のとき、9月1日に父が亡くなり、ショックを受けたビリーが「9月が終わったら起こしてくれ」といったことがタイトルになった。グリーン・デイの印象を変えた名曲だ。

 

Paul Weller – Paul Weller

Paul WellerPaul Weller

92年発表のソロ1ST。

 

「遅すぎた青春」スタイル・カウンシルの崩壊後、レーベルから首を切られたウェラーは、「ポール・ウェラー・ムーブメント」を立ち上げドサ回りから再起を図る。

模索の上辿り着いたのは、スモール・フェイセズトラフィックといった自身のルーツだ。

youtu.be

シングル「Into Tomorrow」はタイトルそのままにウェラーに未来を引き寄せた(この曲のヒットでレーベルと契約)。

当時流行っていたアシッド・ジャズスタイル・カウンシルフリーソウル的な優雅な黒っぽさ、そこに60年代ロックのいなたい感じが加わるもおしゃれな雰囲気を壊すレベルではなく、非常にわかりやすくポップな作品だ。

youtu.be

「Into Tomorrow」「Uh-Huh Oh Yeh」は長らくウェラーの代表曲の一つでこの後の活動のイメージとなるが、この2つのみがロックとして抜けていて、スタイル・カウンシルぽいおしゃれな感じの曲が大勢を占める。

サウンド面も、以降重要な存在となるブレンダン・リンチが関わっているが、「スタンリーロード」「ヘビーソウル」あたりの重い音作りとは一線を画し、当時のJ-WAVE等でも重宝されそうな綺麗な音だ。

 

ソロとスタイル・カウンシルを結ぶアルバムで、キャリアの中で重要かつ面白い立ち位置の作品。

 

個人的にはやはり「Into Tomorrow」。切れ味鋭いギターサウンドと前向きに畳み掛けるウェラーの歌声に背中を押された。かっこよすぎ。

Beat TERAO178回 ジェリーフィッシュと俺

The Rolling Stones - Angry

  • 9月6日にyoutube生配信で生き残りの3人が10月20日にアルバムをリリースする旨を発表。新作のMVも披露された。
  • ローリング・ストーンズらしいリフともっさりしたリズムがかっこいい。
  • 過去のストーンズが切り取られたMVもらしさ満開で面白い。
  • 80近い老人なのにかっこいい。

The Jon Spencer Blues Explosion - Memphis Soul Typecast

  • 俺の中でジョンスペブーム。
  • 「アクメ」までは90年代後半らしいリズム感とガッツリしたギター、ジョンのソウルフルな歌が絡み合ってむちゃくちゃかっこいい。
  • 2000年のサマソニでトリだったが取り前のジェイムス・ブラウンが長過ぎてジョンスペのステージが時短になったことを今でも思い出す。逆らえないわな。

Soul Coughing - Bus to Beelzebub

Folk Implosion - Natural One - UNKLE Remix

  • ルー・バーロウは90年代を代表するソングライターだ。90年代後期を代表する映画「kids」のテーマソングだったナチュラルワン。最近配信サービスで聴けるようになった。アンクルのリミックス、本家を喰うほどかっこいい。

Jellyfish - New Mistake


Elton John - Don't Go Breaking My Heart
Queen - You're My Best Friend - Remastered 2011
Cheap Trick - Surrender

Dawes - I Love

  • クソ暑かった夏もさすがにそろそろ終わりそうだ。
  • 9月はこれからグリーン・デイばかり聴く。みんなそうだと思う。

open.spotify.com

JAMES BLAKEの新作

JAMES BLAKEの新作「Playing Robots Into Heaven」。


www.youtube.com

作品毎に顔を変えてくるアーティストだが、今作は、相変わらずカット&ペーストされまくっているウタが前面に出ていて聴きやすい。

ルーツ回帰のクラブサウンドに寄った作品だと言われている。何となくわかる。踊れそう。「Tell Me」、かっこいい。


www.youtube.com

 

 

Beat TERAO177回 夏ウタ特集

177 夏ウタ特集! - Beat TERAO radio | Podcast on Spotify

The Beach Boys - California Girls - Remix/Remastered 2001
Summercamp - Nowhere Near
Grandaddy - Summer Here Kids
Red Hot Chili Peppers - Scar Tissue
The Lovin' Spoonful - Summer in the City - Remastered
The Mamas & The Papas - California Dreamin' - Single Version
Vampire Weekend - This Life
Jack Johnson - Rodeo Clowns
Eagles - The Last Resort - 2013 Remaster
Linda Ronstadt - Lose Again
American Football - The Summer Ends

Cecilio & Kapono – Night Music

77年発表。
カリフォルニア生まれのセシリオ・ロドリゲス(人間的には・・・)とガチハワイアンなヘンリー・カポノによるユニットによる3作目。

ロサンゼルス録音。いかにも西海岸なサウンド(ウエストコーストロックの末期だ)とハワイアンらしい緩くてセンチメンタルな感性がシナジーを生んで、他に無い雰囲気の優れた作品になっている。ハワイの朝焼けか夕焼け?が美しいジャケットの良い感じそのまま。
4曲目「we're all alone」はAORのキング、ボズ・スキャッグスの名曲のカバー。まるで自分たちの曲のように「らしく」カバーしている。

ハワイアン・サーフ・ミュージックとAORの間の子のような傑作。
夏が終わりかけのタイミングに聴くとぐっとくる。この時期の海は良いんだよな・・・。