solid bond

never a dull moment

subways / Young for Eternity

素晴らしいUK新人バンドの登場。

ここのところのUK新人アーティストって、話題ばかりが先行し、音自体がついていっていない印象があった。(ずっと前からそうか。)風呂敷が小さくて、何かが流行ると皆がその方向に上っ面だけで進んでいってしまう。アメリカのアーティストは修羅場を掻い潜ってレコードデヴューするだけあって、話題になるバンドにはそれなりに光るものがある。UK勢は、パンク以降、パンクの精神を未だに必要以上に信仰している感があり、音楽以上にそのタイミングで「クールかどうか」に重きを置いている場合が多い。それがツボにはまると凄く楽しいムーヴメントになるのだが、最近は空回りしている印象があった。

このバンドの音を聴いたのは、渋谷陽一のラジオが初めてだった。アメリカのバンドだと思った。UKのどのシーンにも属している感じがない。ガーっと走ったり、アコギでじっくり聞かせたり、音楽性も幅広い。メロディーは非常に無垢で自由だ。歌詞もアホみたいに簡単な歌詞だが、そこに詰められた情熱をしっかり感じることが出来る。ふとアタマに浮かんだのはベン・リー。彼のデヴューも若かったな。

ベースが女性なのも大きな特徴で、たまにヴォーカルを取ったりして曲に多彩さを与えている。ただ、女性がベースのバンドってなかなか長続きしないんだよな。JJ72の悪夢を思い出す。実力が違うけど。瞬間花火に終わらず頑張ってほしい。才能は充分にある。

夏が終わってすぐの学園祭を思い出す。そんな甘い青春の音だ。