solid bond

never a dull moment

2006私的OF THE YEAR

  • 今年も1年間お疲れさんです。
  • 2000年以降、その年を代表する画期的なアルバムや衝撃的な新人ってのはすっかり出てこなくなった気がする。今年も後の時代にディケイドかなんかで振り返られたらさっぱり印象の無い年ということになりそうだ。しかし、1年を通じて良作・佳作が出続けた幸運な年だったとも言える。10枚選ぶのにこれだけ悩んだ年は無かった。
  • そんなわけで今年も「私的OF THE YEAR」、発表です。
  • 新人賞

clap your hands say yeah
クラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー
今年デヴューしたわけではないが、2006年に日本盤が出たので。ロックっぽいわけのわからない感じとポップで人懐っこいメロディーが同居、更に聴いてて幸せな気分になるという素晴らしいバンド。新年早々出る新作にも期待。フジロックで見たかった・・・。

  • ベストライヴ

3位 天空オーケストラ(あさぎり天空まつり)
2位 ラカンターズ(フジロック
1位 レッドホットチリペッパーズ(フジロック

春の「渚」を皮切りに今年も幾つかのフェスに顔を出した。フェスとして一番楽しかったのはメタモルフォーゼ。移動とかラクだし自由だし音楽的にも優れていた。ゴミも改善。客も適当な数だし。
フジロックは疲れと雨にやられて土曜日は結構しんどかった。しかしレッチリは凄かったな。生きている音を出してた。ジョンのギターに降参だ。
朝霧JAMは途中参加で波に乗れず。スペアザ見たかった。あさぎり天空まつりに初参加。独特の雰囲気が非常に良かったと思う。天空オーケストラの演奏が凄く良かった。来年も是非見たい。

  • ベスト旧譜

3位

2位
MON

MON

  • アーティスト:ROVO
  • ファースト・エイド・ネットワーク
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1位
至上の愛

至上の愛

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今年初めて聴いた06年以外のCDの中で印象に残ったものを抽出。ダブルフェイマスは夏から秋にかけてのフェスシーズンに良く聴いた。リラックスしながら楽しめるCD。
ROVOは、その関連の音も含め凄く良く聴いた。今年はライヴを見れなかったことが残念。
今年も大御所を中心にジャズをかじった。その中でもジョン・コルトレーンの代表作のひとつである「至上の愛」にはガツンとやられた。表題曲で、楽器を演奏するのも放棄し、呪文のように「A Love Supreme」と歌う姿に降参。凄い気骨と才気を感じた。しかも完全にイカれている。これ以降のアルバムはヤバすぎて聴けない。

  • ベスト一曲

イントロから歌メロへの流れ、サビ前のタメ、控えめなアレンジ、突き放したようなカエラのヴォーカル、そして、完璧なメロを持ったサビ。これ以上無いレベルの最上のポップソング。今年聴いた新曲の中で最も聴いた。次代まで語り継ぎたいほどの名曲。
アルバムも良かった。カエラのキャラにはさほど興味は無いが、カエラという傀儡政権を支えるスタッフの仕事の濃さに脱帽。

  • ベストアルバム

10位

Until We Felt Red

Until We Felt Red

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変態女性ギタリストがついにウタモノにチャレンジした記念碑的作品。プロデュースはトータスのジョン・マッケンタイア。彼の歌心が作った作品である事は間違いない。控えめなプロデュースに徹しているが近年の彼の仕事の中では一番の出来。kaki kingの囁くような歌声も奇跡的にサウンドにフィットしている。
9位
Information

Information

  • アーティスト:Beck
  • Interscope Records
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確かにミューテーションズの音でオデュレイをやり直したような感じになっている。新鮮味は無い。けど、凄く出来が良くてホント感心した。「グエロ」も良かったがそれ以上の出来。更に土臭く、ギミックよりメロに信頼を置いている雰囲気がある。このアルバムの曲をライヴで見てみたい。
8位eels初のライヴ盤。前作が退屈だったためにそろそろEもエネルギー切れかと思っていたが、しっかりカウンターを喰らっちまった。凄くリアルな歌声がかっこいい。ライヴならではのシンプルなオケが本来のメロの美しさを際立てている。今年出たライヴ盤の中では秀逸の出来だ。
7位
Empire

Empire

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売ろうという意思が表に出すぎていて拒絶していたカサビアンだが、音の圧力や大物感漂う雰囲気についに降参。「2006年に現れたUK盤レニー・クラヴィッツ」とでもいうべき保守的ミュージックなんだけど、それがあまりに衒いも無く表に出ているため嫌味なく聞ける。新鮮味はゼロ。OASISでありヴァーヴであり、プライマルなんだが、まとめて一枚で聴けるなんて凄く便利じゃないか。
6位朝霧で見逃したのが残念。邦楽期待のグループ。非常にクレバーで心地良いグルーヴを鳴らしている。メロディーの感覚も素晴らしい。これを生演奏で聴いてアホみたいに踊るのが来年の目標。フジロックで是非目標達成と行きたい。
5位「リルラリルハ」「you」「C-hildren」を初めとし強力な名曲が揃った名盤。GREAT3やエルマロのメンバー、元ナンバーガールの田淵ひさ子やくるりの岸田、アスパラガスといったスタッフが、それぞれの牽制で素晴らしい仕事を成し得ている。カエラもストレートな歌声でそれなりに検討している。
4位俺らから言わせてもらえば、ブレンダンと3人のバンドなんだが、世間的にはストライプスのジャックの作ったロックバンドだ。それは少し寂しい。
フジロックでも見たが、ストライプスのような客の期待度は無かった。演奏はずっと良いと思うんだが。曲だって・・・。このバンドへの評価を見ていると、世間と自分の価値観のズレをやや感じる。ストライプスの数倍良いと思うんだが。ストライプスは無駄な鎧(ロビン・マスク)を着すぎている。
3位
Costello Music

Costello Music

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音的には古臭い。だから新人賞から外した。けど、凄く良く出来たデヴューアルバムだ。若々しい割りにノスタルジックで・・・。次のアルバムはきっとダメなんだろうが、数年に一度通り過ぎる彗星アルバムの傑作だ。輝くメロディーは今年一番だ。
2位ビートがあるギャラクシー500。そんなイメージ。間違っていないと思う。映画「ポンヌフの恋人」みたいな映像がアタマに思い浮かぶ。無って感じだ。
何年かに一度出てくるリセットミュージック。ベルセバやレディヘのベンズと近い衝撃だ。
1位
Stadium Arcadium

Stadium Arcadium

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それなりの曲をまともに一枚ズラっと並べきれるだけの実力が無かったレッチリ。しかし、この2枚組で全ての曲を佳作で揃えて来た。それぞれの曲に特色があって何度も聴くたびに発見がある。ジョンの才能が爆発しているのは当然として、ようやく他のメンバーもそれに追いついた感じだ。相変わらずアンソニーの歌は微妙だが。
ようやくレッチリがシングルバンドから脱皮した記念碑的作品。

  • どうですか?1位が凄く迷った。1位にするだけの理由をもったアルバムが、マクロ的にもミクロ的にも無くて。結局自分の中で聴いた回数と印象とフジロックの演奏を考慮してレッチリを一位にした。選外のアルバムは思いついたものを適当に挙げておきます。

Waterloo to Anywhere
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Zidane: A 21st Century Portait
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