solid bond

never a dull moment

blue-eyed son / West of Lincoln

West of Lincoln(japanese edition)

West of Lincoln(japanese edition)

ドノヴァン・フランケンレイターのキーボーディストがプロデュースを務めていることからもわかるように、今流行りのサーフ・ミュージックシーンからのアーティストである。ゆったりとしたチルアウト系のグルーヴがアルバム全体を支配しており、オーガニックな雰囲気はジャックやドノヴァンと共通している。しかし、メロディーやヴォーカルの声が明らかにそのシーンからは逸脱している。
エリオット・スミスのような声をしているのだ。囁くように歌い、高音が強調されたエフェクトがかけられている。いわゆる中期ビートルズ的な処理。メロディーもふわふわ漂い綺麗で優しい感じ。アコギ中心のアレンジだが、そこに綺麗なピアノの音が挿入され、ドラムはほとんど鳴らない。
だが、明らかにオーガニック系独特の浜辺の臭いは漂っている。この感覚は一体なんなのだろう。サーファーって何をやっても中心に海があるってことか。
夏の終わりに凄く合う。一連のサーフ系を聴かない人にもオススメする。out of hairやパーニス・ブラザーズが好きな人は絶対気に入ると思う。うん、よく似ている。

サマーソニックではビーチステージに登場。音響的に良くなく、アコギのガリガリした音が強調され、アルバムの緩んだ優しい雰囲気は表現されていなかった。余興で出てきた感じ。BGMには良かったけれど。