solid bond

never a dull moment

1990年と俺

1990年を特集。この年、自分は13歳〜14歳。中学2年。

ビートルズの洗礼を受け洋楽にどっぷり浸かり始めた頃だ。

2月にローリング・ストーンズが来日。テレビ放送されていたが、正直よくわからなかった。

3月にはポール・マッカートニーがソロとして初来日。これは多いに盛り上がったが、メディアの取り上げ方はストーンズに比べるとそれほどでもなかった。

映画はバック・トゥ・ザ・フューチャー3。映画館で2回観た。

 

邦楽は「踊るポンポコリン」がバカ売れ。洋楽はスティービーBがずっとチャートの1位にいた。ビルボードトップ40を毎週見るようになったのもこの頃だ。

シドニィ・シェルダンが売れていて、バカにしながら読んだら面白くて一気に駆け抜けた。

大相撲は、遠藤や竜電が生まれた年だ。

 

今思うと自分のベースが作られた年ともいえる。そんな1990年、当時の自分の状況をふまえながら8曲を選んでみた。

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Step by Step/New Kids On The Block


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  • 同名アルバムのタイトルトラックで90年を象徴する曲のひとつ。新しい時代(90年代)がやってきた!って感じだった。
  • ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックの前に別のグループで録音・発表されたがヒットしなかった。
  • メンバーでボーカルを分け合う。ドニー・ウォルバーグのパートがカッコよかった。ミュージックビデオには、ドニーの弟で後にラッパーとしてデビュー、俳優としても猿の惑星ブギーナイツ、バスケットボール・ダイアリーズで成功したマーク・ウォールバーグが出ている。いわゆるマーキーマーク。

Do You Remember? /Phil Collins


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  • 「バットシリアスリー」からのシングル・カット。ビルボード4位まで上がった。
  • 当時は凄くオーディオ映えする「良い音」の作品だと感じた。今聴いても柔らかい感じのキーボードの音が凄く気持ち良い。プログレ出身ならではの耳だと思う。
  • 曲もメロディアスで中学生の耳を奪うには十分。その後の失速と低評価は残念。

Sacrifice/Elton John


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  • エルトン・ジョンは10月15日付チャートでデュア・リパとのシングル「cold heart」が全英1位に。これは16年ぶりの1位。
  • 「cold heart」は「サクリファイス」を下敷きに、エルトンの代名詞とも言える「ロケットマン」など4曲を合体させた面白い曲。
  • 当時、「サクリファイス」及びアルバム「Sleeping with the Past」は地味な印象しかなかったが、「cold heart」のヒットで改めて聴くと、ジャケット通り穏やかな感じの良作だ。
  • 英国で1位まで上がっている。

Killer/Adamski, Seal


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  • 90年のクラブシーンを代表する1曲。ベースとシールの歌、Bメロに向かう展開が無茶苦茶かっこいい。
  • 「映画の殺人シーンで流れるよう」だったため、「キラー」と名付けられたインストゥルメンタルトラックに、レイヴシーンで歌っていたシールが歌を入れた。
  • UKでチャート1位。


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Dirty Boots/Sonic Youth


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  • ゲフィンからの最初のアルバム「goo」からの3枚目のシングル・カット。
  • ニルヴァーナの「never mind」は翌年(91年)。水面下でオルタナが埋めいていた年。
  • ただ、チャート上にはほとんど顔を出していなかったため、リアルタイムでは全く感知せず。ビルボードトップ40を追いかけていた中学生にとって、ニルヴァーナは、いきなり出てきたわけのわからないかっこいいバンドだった。

Nothing Compares 2 U/Sinéad O'Connor


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  • 各国のチャートで1位を獲得した90年を代表する1曲。
  • プリンス作。元々80年代にプリンスが子分のバンドthe familyに書いた曲。
  • シニード・オコナーのアップで構成されたミュージックビデオの美しさも話題となった。

Waiting for That Day /George Michael


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More Than Words/Extreme


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  • アルバム「ポルノグラフティ」から。シングル・カットは91年。
  • 各国チャートで1位を獲得。
  • ファンク・ハードロックを得意とするバンドのサウンドと異なるアプローチのアコースティックバラード。91年から92年にかけてヒットした「to be with you」もそうだが、この頃ハードロックバンドのアコースティックバラードが流行っていた。バンドとしては諸刃の剣だったと思われる。
  • ラジオとかテレビでふと耳にすると絶対にアガる曲。

the other side of radiohead

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「kid A mnesia」の発売により最近話題のレディオヘッド。BeatTERAOでは、彼らの名盤の陰に隠れた名曲をいくつか取り上げる。

How Can You Be Sure?/Radiohead


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  • 95年発表のシングル「fake plastic trees」に収録されたアコースティックナンバー。日本ではベンズのボーナストラックとして結構聴かれている曲。
  • オンフライデー時代に書かれた曲のようだ。シンプルな名曲だ。
  • 女性ボーカルが良い味を出している。
  • ライブではほとんど演奏されていない。札幌で演奏されたことがあるようだ。聴けた人は超貴重。羨ましい。

Talk Show Host /Radiohead


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  • 96年にベンズからシングルカットされた「ストリートスピリット」に収録。
  • ロミオとジュリエットのサントラにも収録された。
  • ライブで頻繁に演奏された。
  • 静と動のコントラストが映える曲。

Faithless the Wonder Boy/Radiohead


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  • デビューアルバム「パブロ・ハニー」から93年にシングルカットされた「anyone can play guitar」に収録。日本では田中宗一郎のライナーノーツが有名な「イッチ」に収録されていた。
  • 注射がうんぬんと歌っているのでドラッグ絡みの曲かもしれない。歌詞が何を示しているのかよくわからない。
  • 当時グランジオルタナ系アーティストのリスペクトを集めていたニール・ヤング的な雰囲気を持つ曲。

Thinking About You / Radiohead


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  • 92年のデビューEP「ドリル」に収録。「オンフライデー」時代に録音された。
  • グランジ+パンクという感じのサウンドで、当時の多くの学生バンドはこういう音を鳴らしていたはず。俺もだ。
  • デビューアルバム「パブロ・ハニー」にもアコースティックバージョンが収録されたが、正直いまいちな出来。こっちのほうがかっこいい。
  • 歌詞は非常に情けない。

Banana Co/Radiohead


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  • シングル「ストリートスピリッツ」に収録。これも「イッチ」にライブバージョンが収録されている。
  • いかにもジョニー・グリーンウッドなうねったギターが素晴らしい。
  • 歌詞は政治的な意味が込められているようだがよくわからない。
  • ピクシーズ的な盛り上がりがライヴで映える曲だ。

Lift/Radiohead


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  • 96年からライブで演奏され、OKコンピューターのセッション時に録音されていたが、オリジナルアルバムには収録されなかった。その後、20周年版に収録されようやくレコーディングバージョンが日の目を見た。
  • 多くの海賊版に収録されていたためファンからは「幻の名曲」として高く評価されていた。
  • 96年当時の曲の素晴らしさがレコーディングバージョンからは伝わってこないと評価する人もいる。それもなんとなくわかる。海賊版に収められていたライブバージョンのほうがカッコよかったかな・・・。


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Killer Cars/Radiohead


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  • 95年のシングル「high&dry」のカップリング。イッチにライブバージョンも収録。
  • シンプルにまとめられたギターがかっこいい。当時のギターロックの極み。
  • せーの、って感じ、ライブ感のあるレコーディングが素晴らしい。コードが簡単だったため、当時やっていたバンドでカバーしていた。演奏したくなる曲だと思う。

True Love Waits/Radiohead


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  • ベンズのツアーでトムがソロで演奏、その後OKやkid A等でもレコーディングしようとしたが、アレンジが固まりきらず収録されなかった。
  • トムのソロによるライヴバージョンが2001年のEP「i might be wrong」に収録された。
  • 長期間に亘り幻の名曲とされていたが、現時点(2021)での最新作「ア・ムーン・シェイプト・プール」に完成版が収録された。

58 70年代前半の秋に聴きたい名曲特集

70年代前半は、秋に似合う曲が多いと感じる。

黄金の季節、稲刈りの時期に聴きたい70年代ロックの名曲を集めてみた。

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We Can Work It Out/Stevie Wonder


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  • いわずとしれたビートルズの名曲。原曲は「元祖アクイーズ」でポールとジョンが交互にボーカルを取る。
  • ティーヴィーは70年のアルバム「Signed、Sealed&Delivered」でカバー。71年にシングルカット。ビルボードで13位まで上がるヒットとなった。
  • 原曲をうまくリアレンジしご機嫌なナンバーに仕上がっている。さすがスティーヴィー。個人的には大作以前のスティーヴィーが好きだ。


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  • 72年に発表され、イギリスで1位、ビルボードで2位まで上がった。
  • ギルバート・オサリバンは67年デビュー。今74歳。70年前半のシンガーソングライターブームに乗っかって数曲ヒットさせた後、80年代は人間不信に陥り離島で生活するなど苦労したようだ。
  • 日本ではアローン・アゲインなどが何度かCMで使われ根強い人気がある。

Without You/Harry Nilsson


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  • 71年発表。全米全英1位。
  • ビートルズの弟分として売り出されたバッドフィンガーの曲で、前半をピート・ハム、サビをトムエヴァンズが書いた。
  • ニルソンは最初ビートルズの曲だと思っていたらしい。
  • 中学生の頃、初めてラジオで聞いたときは「なんて良い曲だ!」と感動した。バッドフィンガーバージョンを聴いてからはお盆のテーマみたいな独特の雰囲気に魅せられてそっちばかり聴いていた。ニルソンバージョンはオーバープロデュースでくどい、と思っていた。
  • 久しぶりにニルソンバージョンを聴いてヴォーカルパフォーマンスに圧倒された。一曲の中で変化するニルソンの歌声がすげえ。

A Horse with No Name/America


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  • 71年リリース。ビルボードで1位獲得。邦題は「名前のない馬」。
  • 馬がドラッグのスラングにあたる。
  • 独特の浮遊感あるサウンドになっていて、ドラッグソングと知って納得した。

Don't Let The Sun Go Down On Me/Elton John


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  • 74年のアルバム「カリブー」からシングルカットされ全米2位UK16位。
  • 91年にジョージ・マイケルとのデュエットで再ヒット。全米全英1位。
  • ジョージとのデュエットが頭にこびりついているため、オリジナルバージョンを聴いてもジョージのパートを歌ってしまう。


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  • 開放感があるサビを持った非常に良い曲。

Right Place Wrong Time/Dr. John


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Jamaica Song/Booker T.


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  • 74年のソロアルバム「エバーグリーン」から。
  • 名キーボーディストによる歌心に溢れたナンバーだ。
  • 日本ではハナレグミのカバーで知られる。

Melissa/Allman Brothers Band


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There's One In Every Crowd / Eric Clapton

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1975年に発売されたアルバム。前作「461オーシャン・ブールバード」が高く評価されチャートでも成功を収めた一方で、この作品は評価が低く、売れなかった作品とされている。

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「安息の地を求め」ジャマイカに向かったクラプトンだが、アルコールなどの諸問題が再燃し、まともにレコーディングができる状態ではなかったようだ。それでもトム・ダウドのプロデュースの下、「461」以上に穏やかでレゲエなアルバムに仕上がっていっる。レゲエ独特の跳ねるバスドラ、スネアの音と、ハイハット等の高音が気持ちよく鳴りサウンドのベースを作り、ネットリしすぎないギターのカッティングが心地良く躍っている。ギターソロはほとんど無く、クラプトンの歌声も前作以上に適当だが、それが非常にリラックスした雰囲気作りに繋がっている。

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クラプトンはこの作品を「World’s Greatest Guitar Player (There's One in Every Crowd)」というタイトルにしたかったようだが、最終的にはカッコ内のみ残った。元のタイトルは自分に求められるものへの強烈な皮肉で、これがそのまま採用されていたらアルバムの評価やその後のクラプトンの活動も大きく変わっていたかもしれない。ありえないが・・・。

音量を上げて、鳴ってる音を楽しみながら聴くととても良い作品だと思う。トム・ダウドが丁寧な仕事をし作品の質を押し上げている。

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57 秋っぽいロック

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一年で一番過ごしやすい季節、秋。

山は緑から色を変え、田んぼは黄金色に染まる。太陽の光も柔らかく差し込み非常に良い季節だ。

今回のBeatTERAOでは、秋に聴きたい曲を集めてみた。 

 

Autumn Sweater/Yo La Tengo


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  • 97年にマタドールレーベルから発表された8枚目のアルバム「I Can Hear the Heart Beating as One」に収録。アルバムからの1STシングル。
  • アルバムは現在も高く評価されている。2020年バージョンのローリングストーン誌「史上最高のアルバムベスト500」に選出された。423番。
  • 雰囲気が秋そのもの。サウンドループが心地よい。バンドの代表曲。

You Got No Right/Velvet Revolver


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  • 02年当時「元」ガンズのメンバー(スラッシュ、ダフ、マット・ソーラム)を中心に結成されたスーパーバンド。ボーカルはストーンテンプルパイロッツのスコット・ウェイランド。
  • 04年のデビューアルバム「コントラバンド」収録。歌モノロックアルバムとして上質。何気によく聴く作品。

One/Aimee Mann


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  • 60年生まれ。85年にティル・チューズデイでデビュー。キャリアは長い。

  • 05年の朝霧jamでライブを見た。当時45歳だったが非常に若々しかった。その記憶から、秋といえばエイミー・マンという感じ。

  • 近々10枚目の新作アルバムが出る予定。

  • この曲はヒットした「マグノリア」のサントラから。ハリー・ニルソンのカバー。

The Only Living Boy in New YorkSimon & Garfunkel


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  • 70年の「明日に架ける橋」に収録。邦題は「ニューヨークの少年」。
  • 映画の撮影に行ってしまったアート・ガーファンクルに向けて作った歌。ニューヨークに取り残された少年がポール・サイモン
  • 後にエブリシング・バット・ザ・ガールがカバーしヒットさせている。
  • 都会的なアコースティックフォーク。

 

I'm Looking Through You /The Beatles

 

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  • ジャケットがいかにもな感じ、音もアコースティック中心であることから、フォーセールとラバーソウルは秋っぽい。

  • 特にラバーソウルは秋歌の宝庫だが、その中でも軽快なこの曲が好きだ。ポールの地味渋な名曲。ジェーン・アッシャーとのすれ違いを歌っている。

  • ウォール・フラワーズのカバーバージョンも有名。

I Can't Tell You Why /Eagles

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  • 邦題は「言い出せなくて」。ティモシー・シュミットが歌っている。79年のアルバム「the long run」に収録。シングルカットされビルボードで8位まで上がった。
  • イントロから、B級ドラマの主題歌みたいな軽薄な感じが良い。しんみりし過ぎない感じが秋っぽい。

California Stars/Billy Bragg, Wilco


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  • 98年のアルバム「マーメイドアべニュー」から。ウディ・ガスリーの歌詞を基にビリー・ブラッグとウィルコが組んで制作した作品。この曲はウィルコのジェフ・トゥイーディーが中心となって作曲している。

  • 秋の陽だまり的なキラキラ感が良い。隠れた名曲。

The Autumn Stone/Small Faces


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  • スモール・フェイセズ解散後にリリースされた同名タイトルのコンピレーションアルバムに収録された。
  • 68年にシングル候補として録音された。これが第一期スモール・フェイセズとして最後のレコーディングセッションとなった。
  • ブラックホールが全てを包み込むような、スティーヴ・マリオットのヴォーカルが圧倒的。アコギのぎこちないリズム感もロック。かっこいい。

56 ブリット・ポップ

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ブラー、オアシスを中心とした90年代中期のUKロックバンドによるムーブメント「ブリットポップ

BeatTERAOでは定期的にブリットポップを振り返っていく。

 

Do You Remember The First Time?/pulp


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  • 結成は1978年。なかなかヒットに恵まれなかったバンドが、94年3月に発表した代表曲の1つ。
  • タイトル通りの歌で、へなちょこ具合がいかにもブリットポップ
  • 国民的大スターとなるジャーヴィス・コッカーが、そのキャラクターを爆発。パルプ初のヒット曲。

Step Into My World/Hurricane #1


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  • ライドのアンディ・ベルを中心に96年に結成されたオアシススタイルのバンド。
  • 2枚のアルバムを発表して99年に解散。アンディ・ベルはオアシスに加入した。
  • 97年にクリエイションレーベルからリリースされ全英29位まで上がった。
  • ボーカルのアレックス・ロウの声が魅力的。元ボクサー。いくつか良い曲がある。

El President/Drugstore

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  • 98年にトム・ヨークをゲストボーカルに迎え全英20位まで上がった曲。普通に良い曲。サビに高揚感がある。
  • ミュージックビデオにもトム・ヨークが参加し、普通にポップスターぽく歌っている。今となっては貴重な感じ。

Fighting Fit/Gene


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  • モッズ的なダイナミズムとスミス直系の繊細な感じが融合したバンド。
  • がっちりサビを歌い上げる感じで邦楽っぽい。
  • デビュー・アルバムとこの曲が入った2NDは曲のクオリティが非常に高く、UKロックの見本のような作品だ。

Shake Your Money/Black Grape


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  • ブラックグレイプは、ショーン・ライダーとベズを中心としたハッピー・マンデーズが発展したようなバンド。
  • マドンナやU2などを手掛けたダニー・セイバーがプロデュース、95年に発表した1STアルバムは、脳味噌がとろけるような気持ち良いクラブサウンドの傑作。アルバムは全英1位。

Stay/Bernard Butler

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  • スウェードから脱退したバーナード・バトラーが、マッカルモンド&バトラーを経て98年に発表したソロ・デビューシングル。
  • ニール・ヤングのようなサウンドジョージ・マイケルような素晴らしいコード進行、自ら歌い上げたメロディーの完成度が非常に高く、全英12位まで上がった。評論家のウケも良かった。何よりリアルタイムで聞いていた我々が相当盛り上がった。
  • 00年代に入ってからの失速が残念。

History /The Verve


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  • 95年、最初の解散後に3rdアルバム「ノーザン・ソウル」からシングルカットされ全英24位。
  • 大ヒットしたビタースウィートシンフォニーを含む4THアルバム「アーバンヒムズ」の作風に近い。ストリングスとサイケデリックサウンドの融合。
  • ノーザン・ソウル」は、発売当初リアルタイムではよくわからなかったが、ロックと俗っぽさのバランスが非常に良く、4THを凌ぐ傑作だと思う。

Lost Myself/Longpigs


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  • ボーカリストが自動車事故に遭い、3日間昏睡状態に陥ったことばかりがネタにされたバンド。骨太のサウンドとファルセットをうまく使うボーカルが素晴らしく、曲作りにも長けていたが大ヒットには繋がらず2枚のアルバムを残し消えていったバンド。
  • この曲は96年に1STアルバムからシングルカットされ全英22位

 

ブリットポッププレイリスト

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El President
0:16
 
 

55 ソフトロック特集

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ソフトロック特集。「ソフトロック」というカテゴリーは日本独自のもの。コーラスやメロディが美しい60年代後半のバンド、ミレニウムやアソシエイションといったカート・ベッチャー絡み、ロジャー・ニコルズ周辺のA&M関係が代表格だが、確たる定義は無い。個人的にはサイケ体験をコーラスで構築しようとした狂気紙一重の美しいロックと捉えている。ソフトロックの代表曲には、きれいなメロディやコーラスの陰に圧倒的な闇を感じる。

Good Vibrations /The Beach Boys


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  • 言わずとしれたビーチボーイズの傑作シングル。
  • サイケデリック。でもポップに昇華。
  • ソフトロックはサイケから派生していると思う。頂上に君臨しているのがこの曲。
  • 西海岸の明るい日差しの陰。

It's You/The Millennium


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  • 68年発表、ソフトロックの金字塔。
  • ジャケットの扉が象徴、サイケの傑作でもある。
  • 偏執的レベルの名曲が沢山収録されている。

59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy) /Harpers Bizarre


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Love So Fine/Roger Nichols & The Small Circe of Friends


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  • 日本では渋谷系が発見。90年代に大ヒットした。
  • 聴けば必ず独特の世界に連れて行ってくれるアルバム。一方で偏執的な狂気のようなものも感じる。ソフトロックの名盤は多かれ少なかれそういうものを感じさせる作品が多いが、この作品はその極み。
  • ポップスではなく、ロックな歪み。この歪みこそ広く支持されている要因かと。
  • ジャケットの女性はその辺にいた人らしい。

My Happiness Day /Eternity's Children


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  • この曲が収められた68年の1stアルバムはミレニウムのカートベッチャープロデュース。
  • ポップだが、非常にサイケデリックで昼間の狂気のようなものを感じる。

Turn Down Day/The Cyrkle


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  • ビートルズのマネージャーブライアン・エプスタインに見初められ、ジョン・レノンが名付け親。デビューシングルはポール・サイモンの描き下ろしでプロデュースは後にザ・バンドなどで名を馳せるジョン・サイモン。周辺に大物がいたが、そこそこのヒットに留まったバンド。
  • ガチソフトロックではないが、ポップの陰に闇を感じるところがソフトロックっぽい。
  • メンバーは解散後弁護士になったらり広告代理店を経営したりと成功したようだ。
  • 66年の1ST収録。

She's Not There/The Zombies


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Mr. Dieingly Sad/The Critter


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  • ニュージャージーのバンド。
  • この曲は66年に17位まで上がった。音が滑らかで気持ち良い。

I'm a believer/the monkees


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  • モンキーズはソフトロック的な曲を沢山作っている。
  • 66年に各国でチャート1位を取った。ニール・ダイヤモンドが作曲。

Windy/The Association


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  • カリフォルニアのバンドで、カート・ベッチャーが1STアルバムをプロデュースするなど関わっている。
  • この曲はビルボード1位を獲得した代表曲。67年発表。

(They Long To Be) Close To You/Carpenters


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  • 狂気を孕んだポップという点でソフトロックの枠に入れたい。
  • 美しい曲だが生きる・死ぬを俯瞰したようなアレンジ、歌。
  • ポール・ウェラーを初め多くのミュージシャンがカバーしているが、カーペンターズバージョンのようなヤバさは無い。

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本日のオンエア

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今回は70年〜80年代のスターの特集。

 

For Once In My Life/スティーヴィー・ワンダー
  • 68年の同名アルバムから。
  • スティーヴィー・ワンダーは日曜日の昼間のイメージがある。
  • ロン・ミラーとオーランド・マーデンというソングライターチームがモータウンレコーズのために書いた曲。
  • 元々もっと遅い曲だったが、テンポを上げて明るくしたスティーヴィーバージョンがヒットした。チャートで2位まで上がり、スティーヴィーにとっても代表曲のひとつとなった。
The Girl Is Mine (with Paul McCartney)/マイケル・ジャクソン, ポール・マッカートニー
  • スリラーからの先行シングルで1982年発表
  • スリラーは史上最も売れたアルバムとされている。2020年に改定されたローリング・ストーン誌のオールタイム・ベストアルバム500で12位。マイケルでは一番評価が高い。
  • ビリー・ジーン、スリラーなどメガヒットの影に隠れているが、80年代前半っぽい優しい音で抑えたボーカルも素晴らしい名曲。
Another One Bites The Dust /クイーン
  • 80年のアルバム「ザ・ゲーム」からシングルカットされ当時のバンド最大のヒット曲となった。
  • ジョン・ディーコン作曲。
  • ディスコ調のドラムをジョン・テイラーは叩くのを嫌がったらしい。
  • マイケル・ジャクソンがシングルカットを進言し成功に繋がった。
  • フックが効きまくっていてジョン・ディーコンのセンスを感じる曲。
Waiting On A Friend /ザ・ローリング・ストーンズ
  • 81年にシングルリリース。邦題は「友を待つ」。アメリカでは13位まで上がりヒット。
  • 「山羊の頭のスープ」時にレコーディングされ、アウトテイク集である「刺青の男」に収録された。
  • バンド内の友情について歌ったとされ、ミュージックビデオもそんな感じになっており微笑ましい。

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China Girl /デヴィッド・ボウイ
  • 83年のヒット曲。ボウイとイギー・ポップの共作。
  • 元々はイギー・ポップの77年発表「イディオット」に入っていて、テンポも遅く地味な曲だった。
  • イギー・ポップに印税を渡すため、ボウイがポップにリメイクしヒットさせたと言われている。
  • 映画「汚れた血」で主人公が踊りだすシーンでかかっていたのがこの曲だとずっと思っていたが、正解はmodern loveでした。
Cross My Heart/ブルース・スプリングスティーン
  • ボスの作品でも評判の悪い92年のアルバム「ヒューマンタッチ」収録
  • 「ヒューマンタッチ」と「ラッキータウン」が同時に出てどちらも未だに評判が悪い
  • 90年代のスプリングスティーンは正直パッとしなかったが、個人的にはリアルタイムで聴いた初めてのボスだったので印象深い。
  • cross my heartとは「神に誓って」という意味。
New York Minute/ドン・ヘンリー
  • ダニー・コーチマーがサポート。ビッグヒットにはならなかったが良い曲。
  • この曲が収録されている「エンド・オブ・ジ・イノセンス」は89年を代表するアルバム。
  • 後にイーグルスでも歌われた。ドン・ヘンリーも気に入ってる
And So It Goes/ビリー・ジョエル
  • 良い曲を沢山持っているアーティストなのに、再評価の機運が全く無い。何か問題があるのだろうか。
  • 89年のアルバム「ストームフロント」の最後を締める曲。シングルカットもされ全米37位まで上がった。素朴な名曲。

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Solar Sister / The Posies

Solar Sister - song by The Posies | Spotify


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93年のアルバム「Dream All Day」から代表曲。空から星が降り注ぐような流麗なメロディ(Aメロ)が最高。ドン・フレミングによる荒々しいサウンドもメロディの良さを際立たせている。

日本ではマシュースウィート、ジェリーフィッシュ等と並んで語られるパワーポップバンドの雄。ただ、チャート上ではたいした結果を残せなかった。

 

発売当時、間違えてポーグスのアルバムを買ってしまった。

 

Scratchcard Lanyard / Dry Cleaning

今年4月にデビュー・アルバムを発売したイギリスのロックバンド。ポスト・パンクと70年代ハードロックが合体したようなバンドサウンドに、女性のポエトリーリーディングがクールに載る。エキセントリックじゃなくポップに仕上がっているのが面白い。

ミュージックビデオも良いし、バンドの佇まいも良い。フジロックのホワイトの素晴らしい音響で聴きたいバンドだ。

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If You Wanna / The Vaccines

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最近ベストアルバムが出たヴァクシーンズのデビュー・アルバム「What Did You Expect from The Vaccines?」から。黒と白と赤を貴重としたジャケットがかっこよく、ちょっとドン臭いバンドサウンドとギャップがある。フジロックで聴いたときもおっさん臭くて洗練されてないバンドだなあと思った。イギリスのバンドとは思えない。親しみやすいとも言える。

「if you wanna」がネットで人気を集めデビューに繋がった。ポップなメロディと勢いのある演奏が良い。10年経って良さに気づいた感じ。

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Knocked Out Loaded / Bob Dylan

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ボブ・ディラン、45歳の時のアルバム。

みうらじゅん氏の「ディランは自分の年齢と同じときのやつ聴いとけ」的なヤツに従い聴いてみた。ディランはいろいろ聴いたが、この作品は初めて聴いた。

ボーンアゲイン時代や、ライブエイドやファームエイド、USAフォーアフリカなどを経て、復活直前の時期にあたる。トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズとのツアーは好評、そのままバンドサウンドをアルバムの中で展開すればよかったが、そうはいかないのがディラン。やたらとバックコーラス(バックコーラスの女性とこの時期結婚していた)がでかく、ゴスペル・ソウル・カントリー色が強い、雑食的・統一感があまりない作品。

サム・シェパードとの共作B1「brownsvill girl」がアルバムのハイライトで、80年代的なエコーのかかったドラムサウンドが気になるが、気迫の籠もったボブのボーカルがかっこよく、11分もあるが、飽きずに聴ける。かっこいい。

B2「got my mind made up」はトム・ペティとの共作で、ハートブレイカーズのタイトでスピードにのった演奏がかっこいい。このテンションで一枚作っていれば・・・。多分、「ビッグスター」ディランをコントロールできる側近がいなかったのだろう。

世間で語られる機会は非常に少ないが、全体的に悪くない作品。ただ何回も聴くかというと聴かないな。

Knocked Out Loaded - Album by Bob Dylan | Spotify

Illumination /Paul Weller

#俺の744枚
02年。ソロ6作目。音作りにサイモン・ダインが関わり、ノエルやケリー・ジョーンズも参加、2ndあたりからの地味渋路線から脱皮し、スタカン時代のポップさ、華やかさが復活。何より曲が粒揃い。「好き勝手に多作」という自由なポジションを確立した佳作。全英1位。

... Until We Felt Red /Kaki King

#俺の744枚
06年。ジョージア出身の天才ギタリスト。エリオット・スミスのような繊細な音から、モグワイばりのダイナミックな展開が得意。この作品はジョン・マッケンタイアが関与、複雑だが聴きやすい。闇の中、一条の光が、絡みまくっている蜘蛛の糸を照らすような音。 

First Band On The Moon /The Cardigans

#俺の744枚
96年。ブラック・サバスの「アイアン・マン」のカバーを含む代表作。映画「ロミオ+ジュリエット」で使われた「ラヴフール」を旗頭に、こじんまりとしたスウェディッシュ・ポップの枠組みを突破し、世界に飛び出した野心的なアルバム。姉御的カッコよさも。