solid bond

never a dull moment

There's One In Every Crowd / Eric Clapton

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1975年に発売されたアルバム。前作「461オーシャン・ブールバード」が高く評価されチャートでも成功を収めた一方で、この作品は評価が低く、売れなかった作品とされている。

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「安息の地を求め」ジャマイカに向かったクラプトンだが、アルコールなどの諸問題が再燃し、まともにレコーディングができる状態ではなかったようだ。それでもトム・ダウドのプロデュースの下、「461」以上に穏やかでレゲエなアルバムに仕上がっていっる。レゲエ独特の跳ねるバスドラ、スネアの音と、ハイハット等の高音が気持ちよく鳴りサウンドのベースを作り、ネットリしすぎないギターのカッティングが心地良く躍っている。ギターソロはほとんど無く、クラプトンの歌声も前作以上に適当だが、それが非常にリラックスした雰囲気作りに繋がっている。

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クラプトンはこの作品を「World’s Greatest Guitar Player (There's One in Every Crowd)」というタイトルにしたかったようだが、最終的にはカッコ内のみ残った。元のタイトルは自分に求められるものへの強烈な皮肉で、これがそのまま採用されていたらアルバムの評価やその後のクラプトンの活動も大きく変わっていたかもしれない。ありえないが・・・。

音量を上げて、鳴ってる音を楽しみながら聴くととても良い作品だと思う。トム・ダウドが丁寧な仕事をし作品の質を押し上げている。

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