solid bond

never a dull moment


ビートルズを感じさせる音作りをするバンドだと思う。それも、リヴォルヴァーとラバーソウルの音を発展させたような音。アルバム「リヴォルヴァー」からはLSDの、そして「ラバーソウル」からはマリファナの影響を感じるのだが、SFAはその両者が混じったような音を作る。「ギンギンした感覚」と「ゆら〜っとしたような感覚」が両方感じられる、と言ったら伝わるだろうか。非常に感覚的な印象なので表現するのは難しいのだが。
そして、それぞれの要素が過剰に振り切れている事が、このバンドの音をオリジナリティ溢れるものにしている。ただし、そこが好き嫌いの別れるところじゃないかと思う。

このアルバムは97年発表の2NDアルバム。このバンドが持つ二つの音楽性が、もっともわかり易く表れたアルバムじゃないかと思う。サイケデリックだがヨレ過ぎず、どこから沸いたのか理解できない薬中メロディーは、自由に跳ねまくる。音のギンギン具合は、ロックというよりクラブミュージックに近い。だけど、あまりに享楽的・圧倒的なカタルシスも並存していて、うーん、なんだこれは。
凄まじくいろいろなものを吸収した不気味な塊が光速で宇宙を彷徨っている、そんな感覚の歴史的傑作。