solid bond

never a dull moment

フジロック2010

去年は行かなかったので久しぶりのフジロック

会場について、まずグリーンへ行きハワイアン6を眺める。しばらく呆然とするも、「渋谷先生に挨拶しなければ!」と我に返り例の渋谷ポイントへ。この時間帯は発見できず。トライセラトップスは相変わらずな感じ。昔一枚アルバムを持っていたことを思い出した。けっこう知っている曲もある。良い曲が多かった。
途中でチーム奈良村が登場。若手2人を従えた奈良さんは普段よりハンサムに見えた。

トライセラが終わりダーティー・プロジェクターズを見るべくレッドマーキーに向かったところで渋谷先生の姿を発見。恐る恐る声を掛け、例年のごとく写真をお願いするも今年は断られる。声を掛けたとき女性がいなかったことが影響したか?・・・RO69のブログの関係と思われる。握手すると「ボクのフェスにも来て」といつもの一言。「サマソニと迷ってる」というと、「ならウチのフェスはもう無理だよ」と余裕の発言。この不景気でチケットがソールドアウトのフェスを催す先生はやはり凄い。

ブルックリンの注目のバンド。正直NAPSTERで聴いてたときにはそれほど良いとは思わなかった。5曲ぐらい見て、ドタバタしたこの感じが「今」の音なのかな、と思った。メロディーでガーっとした爽快感を得られるわけではなく、グルーヴィーなリズムで踊らすわけでもない。ただ、聴いてると時間軸がずれたように、気分が楽になる。2〜3曲でグリーンに行こうと思ってたが、なかなか離してくれなかった。面白い音。

    • JOHN BUTLER TRIO

interFMで生演奏を聴いて是非聴きたいと思っていたバンド。素晴らしかった!!オーガニックでしっかりとしたバンドの演奏は当然良かったが、何より素晴らしかったのはジョンのソロのギター演奏。日差しがさしてちょっと暑かったが、演奏中は全てを忘れてまさにピースフルな感じというか、グリーン全てがジョンのギター以外に音を忘れて耳を集中しているというか・・・。きっとジョン・バトラーより上手なギタリストは沢山いるだろうが、彼の歌心と、オーディエンスからの、及び、オーディエンスへのリスペクトが生み出した至福の時間で、もうほんとに最高だった。これを聴いて、今年のフジロックは間違いなく最高になる、と思った。
↓違うフェスですが。この映像みたらヘヴンあたりで夜長くやってくれないかなあ、と。朝霧でもいい・・・。

ギター上手!!今年のフジのハイライトのひとつだろう、間違いなく。


ジョン・バトラーを見た後、単身ヘヴンへ向かう。途中でボードウォークが詰まっていて何かなと思ったら木道亭で羊毛とおはながライヴをしていた。山中一押しのバンド。さわやかで歌がうまくて、こりゃ人気が出るのもわかる。ボードウォークを歩きながら1曲聞かせて頂いた。

    • THEATRE BROOK


久しぶりのヘブン。気持ちいい。雨の影響で足元はけっこうぐちゃぐちゃ。全然許容範囲だったけど。なんか食おうと思って空いている店でマーボードンを買う。うーむいまいち。フェスメシ自体にほとんど愛着が無くなってて。600円とか700円払うには少し内容が乏し過ぎやしないか、と思うのだ。フェスに来たらフェスメシを・・・ってのもわかるんだけど。山の中で食うから美味いだけで、実はそんなにたいしたこと無いメシがほとんど。惰性でメシを食うのは止めようと。
で、シアターブルック佐藤タイジのソロとかも含めれば、実はこれで3回目ぐらいになる。しゃべりと歌詞がウザい人というイメージは今回更に強化され、もういいや、という感じ。ドラマーは馬鹿テクでバンドはかなり良いのに、やってる曲の完成度が低い!!しかしながら途中トイレ休憩を挟みつつ最後まで見た。

暇だったのでこの後オレンジへ。地味だが楽しそうなバンドが演奏していた。ルミ婆さんのうどんを食う。これも値段の割には量が・・・。ルミ婆さんうどんを自分で買ってきて食ったほうが全然美味い。

その後村田と合流し、レッドマーキーへ。

    • 22-20s(渋谷ポイントで聴いた)

渋谷ポイントで22-20Sを見た。ライヴの間、ずっと渋谷がROのスタッフっぽい女性と話をしていて、その渋谷の前をいろんなミュージシャンが通り過ぎていった。ブンブンとかデレクとか佐藤タイジとか。
鮎の塩焼を食った。これは美味かった。値段に相応するパフォーマンス。ずっと店の後ろで炭火で焼いてるのも刺激的。
そうそう、22-20s。なんで今復活なのかよくわからんが、レッドマーキーは人で溢れてた。俺も1STけっこう聞いたけど、そんなに流行っていたっけ?
一曲目からガーっともっていく。マイナー調のヘヴィなロック。だけど、コーラスだけはジャストに決まり、歌も破綻しない。調和しながら緊張感溢れる演奏。新曲はそれほど・・・という感じだが、男義溢れてて楽しいライヴだった。

    • JOHN FOGERTY

奈良さんと合流。グリーンでジョン・フォガッティを見る。CCRはべスト盤を一枚持ってるのみ。ワンパターンなバンドだが、良い曲書くなあと思ってた。一部評論家がすげえ褒めまくってるのは正直よくわからねえんだけど。で、デカい音と高い音でガツンと持ってかれて、ベテランはやっぱすげえなあと。
中盤に差し掛かったところで伝家の宝刀「雨を見たかい」。若者達も歌いまくり。間髪いれずなぜか「プリティウーマン」。これでグリーンは一気に盛り上がる。
その後もフィドルとか効果的に入れて、アメリカの王道ポップロックとはかくもあらんか、というようなど真ん中の演奏。しかしワンパターンな歌と曲調、ギターソロに途中からやや飽きてきた。楽しかったけど。
とっくに60を越えたオヤジなんすね。60前だろ、とかって話をしてた、若く見えた。声量も凄かったし、あの時代を過ごして来たオヤジどもはきっと健康に悪いことをすげえやっていたはずなのになぜか老人と化してもパワフルだ。いや今nほうが当時よりパワフルなのかも。

みんなで雨の歌を歌ってたからか、ジョン・フォガッティの終了とともに雨が激しく降って来た。パーっと降ってすぐ止むかなと思ったが、けっこう激しく降っている。久しぶりのゴアのカッパの効果を上回る破壊力だ。こういうときはじっとしているに限る。しかしチーム奈良村は装備が薄い女の子がいたため(カッパなし、サンダル)、トリを前に撤退。激しい雨を前にヘブン行きを止めようかなとも思ったが、やや弱くなってきたため村田とグリーンを出発。途中、グッズの販売所を過ぎたあたりで止められる。グリーンからホワイトへの入場制限。うげ、ヘブンには行かせろよ!!制限解除になるのかどうかもわからないまま待つ。もう少しきちんとした説明が欲しいところ。グリーンから「more than words」が聴こえてきた。ロキシーは別に・・・。グリーンはスカスカだったみたいだ。ホワイトのアクトとのバランスが悪過ぎる。
しばらく待ってようやく制限解除。村田と別れ、ヘブンへ。
夜のボードウォーク→ヘブンって、昔はもっとすげえって感じがしたんだが、今回は雨もあってかそんなに綺麗とは思わなかった。まあ気分の問題か。

    • DEREK TRUCKS & SUSAN TEDESCHI BAND


ヘブンに着くと同時にデレクスタート。良かった間に合って。雨も弱くなっていた。
デレクは奥さんをボーカルに据え、ツインドラムを従えてのステージ。祝祭的な雰囲気。奥さんがかなり芸達者で、ハードな歌も静かなバラードもしっかり歌いこなしていた。デレクのギターは天に昇る感じ!!これは気持ちがいい。凄く気合を入れて弾いているという感じは無く、余裕感がバリバリ漂っていた。ジャムバンドっぽい感じの演奏で、いろんな要素がひとつの曲の中に溢れてる。途中、ビートルズのカバーもあって、これが凄く迫力あるギターサウンドでかっこよかった。とにかく最高でした。雨の疲れもぶっとんだ。

豚汁飲んでホワイトへ。MGMTを二曲程見る。音が小さいし迫力無いなあ、と。デレクを見た直後だけに尚更力の無い演奏が気になる。やはりアルバムアーティストなんだろうなあ。

土曜日はこれで終了。この後バスに乗って駅まで戻り、疲れ果てた我々は吸い込まれるようにラーメン屋へ。どさん子。店は1時過ぎなのにかなり人がいた。さすがフジロッカー。味噌ラーメンを食ったんだが親父の「今日が俺の腕の見せ所じゃ!」的情熱を感じるラーメンでかなり美味かった。東京の凝ったラーメンにあきつつあったので、チェーン店のこういう味は久々にストレートにガツンときた感じ。フェスメシより吉牛、吉牛よりもどさん子。
ロッジで温泉入って寝た。部屋は暑かったが三鷹の俺の部屋に比べれば全然。布団入って2秒で意識を失う。

  • 8月1日(日)

翌日は9時まで爆睡。テントと違って朝ゆっくり寝れるのが宿の良いところだ。テントの朝のあの雰囲気もかなり好きだったけどね。昔みたいに大勢では無いし、来年以降どうなるかわからんが泊まるとしたら当分宿になりそうだ。起きて早々朝風呂に入れたし。
ただ、宿から会場までの移動はけっこう厄介。一時間以上かかってようやく苗場に到着。
リストバンド交換し、ビール2杯飲んで会場入り。

グリーンに辿り着く前に「アルシンド!!」の雄たけび。うわー、始まってしまった。二曲目はサークル。場所取って前へ乗り込む。つーか何回目だろうか・・・。
前のレッドマーキーのときも最高だったが、今回は合唱はあまり響かないものの、開放感があってこれはこれで最高だ。新曲もそれなりに良かったし、後は定番曲でやたらと盛り上がる。OCSの1枚目と2枚目はよくブックオフで250円ぐらいで売っている。新しいアルバムが売れてるとは思えず、新規顧客の獲得はきっと出来てないはず。俺の周りで歌ってたやつは、10年前からずっと変わっていない。OCSも変わっていない。まあ俺も結局変わっていないのか。それがいいのか悪いのかよくわからんが、とにかく最高のステージだった。サングラスを外してグリーンのオーディエンスを眺めるサイモン、かっこ良かった。ゲイラッド!!

ドノヴォンだかドノヴァンだかドナヴォンだかドノバンだかよくわからん。俺はドナヴォンって呼んでいたけどドノヴァンが一般的?まあドニーと呼べば良いらしい。
ドニーが始まる前にビール飲み過ぎで一瞬眠りの世界へ。しかし村田の友人と合流し復活、再度ビールを飲み太陽の力も借りて力がみなぎってくる。
ドニーのステージはゆるくてハッピーな感じ。ちょっとソウルが入ったサーフサウンドで歌はどこまでも脱力、今年のゆるいフジロックに合っている。終わりのほうでオーディエンスにサビを歌わせていて、会場の一体感も高まった。フジのハイクオリティなサウンドシステムで鳴らす声じゃないな・・・と思ったのは内緒です。

    • VAMPIRE WEEKEND

ブルックリン期待のバンド。もっとデカい音でもっとパンキッシュかと思ったらけっこう繊細な音を鳴らしていた。軽い音。アルバムの世界観そのまんま。
短パン率高い。このフジロックで初めて跳ねた。楽しめた。ただ、もうちょっとガーっとギターが鳴ったりして欲しかった気がする・・・。
ヴァンパイアウィークエンドを聴きながらメシを食った。毎度おなじみの苗場食堂でソウメンと豚汁とビール。ここは量も具も多いのでカカク並の満足を得られる。豚汁が美味かったのでまたビール。トイレが近くなったが、今年はそんなにトイレに苦労しなかったな。しっかり列が出来ていて秩序がありました。例年よりスタンディングオペレーションをかましている人も少なかった気がする。まあ客も少なかったのかも。

俺は別にこのユニットに思うところは特に無かったんだけど、相当分かれてた感じだね、好き嫌いが。俺の周りではみんなクソ扱いでした。まあ見たらビジュアル系的な感じで、音もクソでかくて、嫌いな人は嫌いかも。激しいビートにカラダは動かされた。歌がちょっとかっこつけが入っているのできつい。好んで聴く音楽では無い。けど、この日、グリーンでは、このバンドが一番盛り上がっていたのかも。俺は隙をついて二度もトイレへいきました。

いやはや。衝撃だった。何がってまずトムのファッション。80年代のテニスプレイヤーみたいなヘアバンドに、ランニングというかタンクトップというか・・・そしてゆるい肩の肉。しかし眼光はヤバい。出てきて早々ピアノで歌いながら観客をにらみつけたんだが、その恐ろしさといったら無い。ヤバいと思った。フリーは赤いタンクトップ。レッチリのときよりかなり控え目。こっちはやはり筋トレばっちり。基本的にはこの二人をフロントにステージが進む。けど、やはりトムの存在感が圧倒的で、フリーはあまり演奏する場面も無く、踊り担当的。動きが欲しかったということか?
演奏はヤバい。正直トムのソロなんかほとんど聴いてなくて、曲がよくわからんかったが、一曲一曲有機的な音とコンピューターで制御された音がうまく絡んでいて複雑なリズムを作り出していた。なんだかよくわからんがロック的では全然無い。レディオヘッドとは全く違う世界観。俺はファンク的な感じが強いなあと思ったんだけど。
前半終了後、レディオヘッドの曲を2曲弾き語り。即興でループを作ってトムの声とギターとハンドクラップだけで重厚なハーモニーを作り出す超人的なこともやっていた。とにかく唖然とした感じ。周りもみんなそんな感じ。だから、盛り上がるとかそういうのとは全く違って、ただ呆然とトムを見るというか。まあ凄いものを見ました。

マッシヴとかベルセバとかエールとか、この後も見たいバンドはあったけど、なんかこれを見たら腹いっぱいになっちまって、これにて下山。腹いっぱい。

帰りの高速が事故の工事のため超渋滞で、予定より一時間程度遅れて村田の家へ到着。村田の奥さんも交え2時か3時までビールを飲み、かみさんが作ってくれた餃子を食らい爆睡。村田家には毎回世話になりっぱなしです。

翌朝新幹線で食ったのは高崎名物(?)岩魚鮨弁当。酢が効いてて、好き嫌いは分かれそうだが俺はすげえ美味かった。今年もありがとうフジロック。また来年。

ベストアクトはやはりATOMS FOR PEACE。得たいが知れない恐さ。正直、よくわからんけど凄さはわかるというか・・・。ブンブンに夢中な若者達があの演奏を聴いてどう思ったか聴いてみたい。レディオヘッドはトムの表現の中ではポップなんだなあ、と。トム・ヨークはやはりヤバい。サマソニでのレディオヘッドより圧倒的に音が良かった。フジすげえ。
土曜はデレクが圧倒。降参。ワーストはシアターブルック。ドラムはすげえのに・・・。日曜はギリギリ間に合ったOCS、ドナヴォン、ヴァンパイア・・・と、ブンブン以外はガツンときた。ブンブンはヴィジュアル系ダンスデジタルロックバンド?ビートに揺さぶられたが自分に酔ってる感じがちょっと・・・。
ベストフードは初日、閉店間際二時ごろに食った湯沢のラーメン。どさん子の湯沢店。http://r.tabelog.com/niigata/A1504/A150404/15009377/
みそラーメンを食ったんだが美味かった。オヤジのラーメンを作る動きも、情熱を感じて最高だった。これこそロックだ。
他に食ったのは、カルビクッパ、うどん、鮎の塩焼き、そうめん、豚汁2杯・・・後は覚えていません。会場では鮎が一番美味かったかもしれない。