solid bond

never a dull moment


スコットランド出身の四人組のバンド。音は、ガレージっぽさを持ったニューウェイブ系の80年代回帰なロック。ポップになったラプチャーという感じだが、ラプチャーほどクラブよりのサウンドではない。ラプチャーストロークスみたいなバンドに憧れた田舎者が、背伸びして頑張ってる姿がアタマに浮かんだ。ただ、その抜け切れなさが何となく親近感を感じさせる。

驚いたのが、プロデューサー。なんとスウェディッシュポップの立役者、トーレ・ヨハンソンを使っている。ニューウェーヴ+ガレージな音に似つかわしくない人選だが、これがピッタリ嵌っていて、音の肌触りが非常にオリジナルなモノになっている。冷たい肌触りではなく、人肌を感じる音。この手の音は、「どれだけクールであるか」が勝負だったような気がするが、そこから全く違う土俵で鳴らされた音だ。ドラムの音やギターの伸びた残響音が気持ちよく処理されている。

リズムは緩く、驚くようなギターフレーズが出てくるわけでもない。この先このアルバム以上の作品を作るとは到底思えないが、突然変異の面白い音として、軽い気持ちで聴くにはピッタリじゃないか。阿呆みたいにポップだからパーティーにピッタリだ。楽しいアルバムです。良い。