マイケル・フランクスは1944年生まれのなので現在76歳。カリフォルニア出身。オレゴン大学で教壇に立っていたこともあるというから、いわゆるインテリだ。
76年のこのアルバムは、彼の代表作の一枚であると同時にAORというジャンルを代表する作品のひとつだ。
1曲目、いきなり、キラキラ透明な感じな音で気怠いギターフレーズが刺さる。これはラリー・カールトンの演奏。随所で純度の高いぶっ飛んだギターの音を聴かせてくれる。他にもウィルトン・フェルダー、ジョー・サンプル、ニック・デカロ、デヴィッド・サンボーンといったAORオールスターズなメンツが参加している。
おじさんたちの演奏も素晴らしいが、マイケルのオヤジな歌声と、ジャズ・ブラジル音楽等を昇華したソングライティングがキモ。インテリらしくスキがない。
日本のつまらないシティポップ等を圧倒的に凌駕する都会的な名盤だ。