solid bond

never a dull moment

  • Sondre Lerche / Two Way Monologue


ノルウェー出身のひよっこシンガーソングライター、ソンドレ・ラルケの2NDアルバム。一枚目が注目を集めたんで、オーバープロデュースされたコマーシャルな作品になると思って冷や冷やしていたが、期待以上に地味渋な味わい深い作品になった。1回聴いただけで歌えてしまう、素晴らしいメロディセンスは更に磨きがかかっている。これはホント才能なんだな、と思う。

デヴューアルバムのとき19歳。青二才と呼んでもいい若者だ。しかし、捏ね繰り回した、やたらと凝った曲を作る。オッサン臭いなあ、と思う。バカロックが流行っているこのご時世に、いったいどんな育ち方をしたのか、きっとマッチョキッズに石とか投げられた事とかあるんだろうなあ、と余計な心配をしてしまう。ルックスが、けっこう捻くれた小生意気な感じなんで、スネオ並に世渡り上手そうですが。

アルバムタイトル曲である4曲目が秀逸。だるそうな出だしからの盛り上がり、素晴らしい。サビは、耳に入れば頭に残って離れない。ザクザクしたギターの音も気持ちいい。初めてこの曲をクリップで見たとき、「凄いなあ」とアホみたいな感想を漏らしてしまいました。

一曲一曲凝ってはいるが、重くなく、後に残るのは清涼感。5月の夕方の空気のような素敵な歌が詰め込まれている。