今月のロッキング・オン は50周年特集。結構楽しめた。 そんな訳で自分とロッキング・オン について雑筆。
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初めてロッキング・オン を買ったのは1994年6月号。カート・コバーン の追悼特集だ。 俺、当時高校生。ロッキング・オン を買う前はFMファンとかレコパル、ワッツインとかを読んでいた。ニルヴァーナ の追悼記事の他に、ブラー、プライマル・スクリーム 、レディオヘッド の記事が掲載されていた。
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印象に残ったのは田中宗一郎 によるトムヨークのインタビュー。非常にダウナーな感じに「君のせいじゃない」と答えるやつ。 この号、とにかく田中宗一郎 の記事が多かった。それまで読んだことのない文章で、引き込まれた。
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フランク・ブラックの傑作セカンド「teenager of the year」のレビューも確か載っていた。
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今も大好きなアーティストの多くが載っていて強烈な出会いだった。そういった意味でもカート・コバーン には感謝している。
印象に残ったライター
リアルタイムで読んでいたライターで、一番おもしろかったのはやはり田中宗一郎 。 特にブリットポップ やレディオヘッド 関係での記事がキレまくっていた。メンズウェア とか凄い文章で売り出していた。まんまとハメられた。 沢山のキャッチーなフレーズを持っていて、読み手の心を鷲掴みにしていた。ブリットポップ でいえばブラーだ(いろんな意味で。本人嫌がるだろうが)。 クラブスヌーザー にも何回か行った。凄く楽しかった。最近ではポッドキャスト で活躍しているが、長いポッドキャスト をゆっくり聴いているのは面倒。また文章メインでやってほしい。
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田中宗一郎 と同時代に田中宏 明というライターがいて、タナヒロと呼ばれていた。 この人は古いロックにやたらと詳しく、マニアックなアーティストをやたらと紹介してくれた。和田ラジオ のジャケットが印象的な94年に出たコンピ「ロック秘宝館」は未だに思い返して聴いては新しい発見があるホントの秘宝館。 バッドフィンガーも、ビートルズ ではなくこのコンピから入った。MC5 もトニー・ジョー・ホワイトもハーパーズビザールもポール・ウィリアムズ も入っている。 俺以外にもこの名盤に影響を受けた人は多いはず。田中宏 明氏には、どこかでまた情報発信してほしい。
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坂本麻里子
90年代後半から00年代前半は、最近翻訳家としても活躍している坂本麻里子。USインディーに強く、推しに外れが無い感じだった。 この人がレヴューを書いている作品を狙って聴いていた。ブライトアイズとかシンズとか。
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増井修 も面白かった。増井修 といえばストーンローゼス。田中宗一郎 がブラーなら、こっちはやはりオアシスのようなイメージ。 増井のクラブも力技で楽しかったな。血気盛んな野郎が多かった。踊るというより暴れるイメージ。 ちょっと前にロッキング・オン 時代を振り返る本を出した。当時を知ってる人は楽しめる。ロッキング・オン を辞めてから完全に失速し消えてしまった。何があったのか。
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渋谷陽一 はほんとに凄い。最近のロッキングオン で、カネだして読む価値のある記事は渋谷が書いたヤツだけだと思う。フジロック で何回か話をした。凄く聡明な感じだが、嫌味っぽい人だった。 「フジロック 最高」と話しかけると「フジロック は良いけど俺のフェスのほうが楽しいから来いや」って感じの返答。ガツガツした爺さんだ。 渋谷が書いた記事をまとめて出版してもらいたい。そしたら2冊買って1冊保管する。それぐらい好きだ。 特に好きなのがピンク・フロイド の「if」についての文。ネットにも上がっているのでぜひ読んでいただきたい。
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