solid bond

never a dull moment

微妙な一枚。

マンチェスター出身のロックバンド。マンチェスター出身というと、濃ゆい男ロックなイメージがあるが、このバンドの奏でる音はそういったマッチョイズムとは正反対の、綺麗な音だ。凄く美しいメロディーがアルバム全体に鳴り響いている。夕陽が照らす波のような風景が頭に浮かぶ音だ。凄くイノセントな感じ・・・。

ただ、そこに重ね合わせるものがなにも僕にはなかった。美しいメロディーに没頭すれば良いのだが、なにかがこのアルバムの世界に入ることを拒んでいる感じ。ヴォーカルの声に説得力がないのだろうか?それとも、可もなく不可もない、「完全に商品化されたナイジェル・ゴルドリッチ」なアレンジがあまりにも詰まらな過ぎたから?
なんとなく、最近の日本の若いロック、いわゆる「青春ロック」に近いモノを、そこに感じてしまった。ロック的なイビツさの欠如。「鳴らしたい」という衝動の欠無。伝わってこない。

メロディが書けるだけに、なにかこの中途半端さがもったいないと思った。中庸過ぎる。