solid bond

never a dull moment

love is hell / Ryan Adams

Love Is Hell

Love Is Hell

雷の鳴り響く中、途中で自爆してしまったフジロック以降、気になって仕方ないライアン・アダムス。遠くから見る彼の姿はグランジロックスターそのもの。長い髪の毛を振り乱し、苛立つ様子はまるで伝説のカート・コベイン。演っている音楽はカントリーベースの枯れた音が主体なのに、やけに激しい熱気を感じた。
これはクソアルバムの「Rock N Roll」後に出た2枚のEPをひとつにまとめたもの。「出せと言われたから出した」感じのRock N Rollとは比較にならないほど熱がこもっている。「COLD ROSES」のようにカントリーをベースにした酩酊ロックなのに、BGMとして流されることを完全に拒否した混乱や苛立ちが音の端々から伝わってくる。
ノエルからも賛辞を貰ったOASISのWONDERWALLのカバーが素晴らしいのだが、ここをピークにアルバム全てがREADY FOR THE BLUEな雰囲気に包まれている。
OYOY叫ぶだけがロックじゃない。ここに、静かだが、凄まじく激しいロックがある。これから何度ももトレイに載るだろう。一生付き合える一枚。