solid bond

never a dull moment

スラムダンクと俺

リバイバル上映で『THE FIRST SLAM DUNK』を再び劇場で観た。


この作品は、家のテレビで観ても魅力が伝わらない。大きなスクリーンと劇場の音響あってこその作品だと思っていたので、迷わず足を運んだ。

 

冒頭、湘北のメンバーが一人ずつ映し出されていく演出。そのバックで流れるのは The Birthday の LOVE ROCKETS。チバユウスケ の声が劇場に響いた瞬間、胸の奥がグッと熱くなった。チバがもうこの世にいないと思うと、なおさら沁みる。

ストーリーはすでに頭に入っていたが、2回目の鑑賞では 宮城リョータ の過去を描く構成が、初見のときよりも自然に心に入ってきた。前回は「試合だけでいいんじゃないか」なんて思っていたけれど、今回は物語全体の流れと彼の成長をじっくり味わうことができた。

 

エンドロールの並びも印象的だ。最初が宮城、2番目が 三井寿。この2人――いわば“アウトロー組”を軸に描いた映画だったことを、再確認させられる。

 

三井といえば、やはりスリーポイントシュートの場面だ。腕に力が入るあの瞬間。バスケットボールという競技のドラマ性が一気に爆発する。これは現実の FIBAバスケットボール・ワールドカップ2023 でも、スリーで会場が沸いたのとまったく同じ熱だ。

 

映像は初見時よりも冷静に観られたせいか、少しインパクトが薄れたようにも感じたが、それでも終盤30秒の演出はやはり圧巻。あそこだけは劇場のスクリーンと音響じゃないと伝わらない。静寂と爆発、その緩急が胸を撃つ。

 

桜木軍団や 彩子(湘北のマネージャー)の扱いも、丁寧にバランスを取っている印象。特に彩子はもう少し原作のパワフルさがあっても良かったかもしれないが、映画としてのトーンには合っていた。

 

物語の核は宮城だ。しかしスクリーンに映る 桜木花道 の存在感は圧倒的。躍動感、勢い、エネルギー──“やっぱりスラムダンクの主人公は桜木だよな”と改めて思わされた。

 

エンドロールを眺めながら、ふと SLAM DUNK をまた読み返したくなった。単行本を買い直すのも悪くないな、なんて思ってしまうくらいの余韻が残った。

 

また、頭をよぎったのが バガボンド。読むのに体力がいる作品だが、改めて読むと発見がありそう。