
正月以来のサウナの聖地、北欧へ。前回は仲間と訪れたが、今回は独りだ。
館内に足を踏み入れると、相変わらず静謐な空気が広がっている。サウナのマナーは良く、客の数も程よい。不快になることが少ないというだけで、サ旅の質はぐっと上がる。
第一サウナ室は110℃ほど。熱気が皮膚を刺すが、湿度が絶妙に保たれ、心地よく汗が吹き出す。5分と持たずに限界が来た。
第二サウナ室は穏やかな瞑想系。チルアウトミュージックが流れ、静かに思考が遠のいていく。これもまた良い。
アウフグースの時間にちょうど当たった。熱波が室内に渦を巻き、一気に温度が跳ね上がる。1発目の熱風を浴びた瞬間、意識が飛びそうになり、たまらず外へ。お茶の香りが鼻を抜け、火照った身体を心地よく包む。
涼みに出ると、お香の香りとともにあおいでくれるサービスが始まっていた。目を閉じ、ゆっくりと香りに身を委ねる。呼吸が深くなり、熱と冷の境界が溶けていく。静かに「ととのう」瞬間だった。
露天のトゴールの湯は相変わらず素晴らしい。湯に浸かると、都市の喧騒が遥か遠くに感じられる。独特の時間の流れがある。
サウナを出た後、レストランでソーセージの盛り合わせをつまみに、ビールとハイボールを流し込む。なぜかBGMはRadioheadの「No Surprises」。静かに流れる旋律が、酒の酔いと絡まり合い、身体の奥に染み込んでいく。月並みな言い方だが、贅沢な時間だ。

カプセルに戻る。爆睡——といきたいところだが、何度も物音で目を覚ました。だが、それもまた一興。猥雑さと静寂が入り混じるこの空間は、どこかバックパッカー宿の空気に似ている。旅の気分を味わうには、むしろ心地よいくらいだった。
近くのカプセルから、4時半に目覚ましが響き渡る。その音を聞きながら、俺も布団を抜け出した。やることはひとつ——朝ウナへ。
混雑を覚悟していたが、空いていた。余裕を持って3セットこなす。外に出ると雨が降っていた。晴れていれば、露天風呂に差し込む朝陽を楽しめるのだが、雨の朝風呂もまた趣がある。湯に打たれながら、灰色の空を仰いだ。
6時半、北欧を後にする。

また来よう。次はoasis上がりにに訪れるのもいいかもしれない。今回も贅沢な時間だった。