しきじに着いたのはジャスト昼。3連休明けの火曜だったので結構空いていた。

ここまで来ると、日常の騒がしさはすっかり消え、現実感が薄れてくる。
まずはフィンランドサウナに入る。じんわりと汗が滲み、体が温まっていくのを感じる。水風呂に飛び込むと、天然水が全身を包み込む。これだ。冷たいというよりも、体にしみ込んでいくような水の感触。自然が持つ力の強さを思い知らされる。
しかし、途中でドラクエが来た。気を抜いていると、4人がかりでやられてしまうような。やむを得ない。薬草サウナに避難することにした。
最初のセットは2分が限界だった。熱さが肌を刺すようで、目を閉じると別の世界に飛んでしまいそうになる。しかし、回数を重ねるごとに耐えられるようになり、最後には5分を超えることができた。対策が見えた。タオルを2枚使い、呼吸を整え、内側から熱を受け入れるようにする。その瞬間、体と心が同じリズムで動き出す。
ふと目の前を見ると、中学生くらいの少年が父親と一緒に薬草サウナに入っていた。あの熱さに耐えられるのかと心配になったが、やはり早々にでていった。しかしその後のセットでも、親子連れは現れた。そして、長く入っていた。水風呂にもしっかり沈んでいた。彼なりの対策を見つけたのかもしれない。
7セットをぶちかました。ととのい、頭が空っぽになる。全てが自然の中に溶け込んでいくような感覚が押し寄せる。
水風呂に入り、また薬草風呂へ。循環する中で、宇宙の片隅に自分がいるのを感じる。水のありがたみすら考えてしまうほどに、心は澄んでいった。
サウナ上がりには、近くの「たきふく」で“サウナ飯”だ。名物のナスそばを注文した。清水のソウルフードだ。

一口すすると、ナスの優しい味わいが広がる。熱さと冷たさ、緊張と弛緩、サウナで感じたあのコントラストが、ここでも続いているように思えた。