フジロックの第1弾ラインナップが発表された。ヘッドライナーはFRED AGAIN..、VULFPECK、VAMPIRE WEEKEND。この並びを見る限り、どうしても小粒感が否めない。過去のTHE KILLERSやOASIS、CHEMICAL BROTHERSあたりと比べても、圧倒的に見劣りする。
FRED AGAIN..は、名前を覚えたのが最近だが、Boiler Roomのライブ映像を見て実力の高さを実感した。シンセのキラキラ感とエモーショナルなメロディー、クラブシーンの最前線を感じさせる勢いは確かにある。深夜のレッドマーキーで観れば、間違いなく盛り上がるはずだ。ただ、グリーンステージのヘッドライナーとなると、合うの?って感じ。音楽性は優れているが、フジロック全体の「顔」として考えると、やはりインパクトに欠けるか。
VULFPECKもライブ映えするバンドだ。ファンクやジャムバンド的なノリは、フジロックの開放的な雰囲気にマッチする。観客を巻き込むパフォーマンスも期待できる。ただ、ヘブンかホワイトステージのトリか、レッドならしっくりくるが、グリーンステージのヘッドライナーとしては迫力が足りないのでは。朝霧のトリとかのレベル感。
VAMPIRE WEEKENDは全盛期を過ぎた感じが否めない。前作『Father of the Bride』は良い曲もあったが、全体的に勢いは感じられなかった。以前、昼間のグリーンステージで観たときも、どこか物足りなさが残った。軽快なサウンドや洗練されたポップ感は評価できるが、日が沈んだ後のメインステージを締めるには役不足だろう。むしろ、ホワイトステージのトリやグリーンのトリ前の方が自然だ。
ヘッドライナーに物足りなさはあるが、ラインナップは来年になく豪華だ。FOUR TETやJAMES BLAKE、BARRY CAN’T SWIMなどのエレクトロ系アーティストは、フジロックのステージで実力を発揮するだろう。特にFOUR TETは、最近のライブパフォーマンスがどれも好評で、期待している。
最大の驚きは山下達郎の出演だ。「RIDE ON TIME」を苗場で聴けるのは特別な体験になりそうだ。昔からのファンだけでなく、若い世代やサンプリングネタ経由で知ったリスナーにも刺さるだろう。フジロックという場に達郎がどう馴染むのか、現場で体験したい、土曜日は無理だけど。
全体的に見れば、ラインナップ自体は悪くない。しかし、フジロックという特別なフェスにふさわしい「大物感」は足りない。ヘッドライナーには、もっと誰もが知っていて、共通言語で話せる存在感が求められる。
とはいえ、フジロックの魅力はメイン以外のステージにもある。実際に現地で観てみると、新しい音楽との出会いや思わぬ良いライブに遭遇することが多い。今年もそんな体験ができることを期待している。