solid bond

never a dull moment

weezer / (green album)

2001年の作品だからもう20年以上経ってる。時間経過に恐怖を覚えるな。

前作「ピンカートン」は、発売当初、リヴァースの赤裸々な思いをデイヴ・フリッドマンを中心に作られた荒々しい音に叩き込んだ内容(リーヴァス曰く「ダークサイド」)が、日本や一部のファンから熱狂的に受け入れられたものの、全体としては酷評された(その後エモの元祖として圧倒的な評価を受けるのだが)。リーヴァスはGreen albumの制作にあたり、シンプルな作品を心がけたとのこと。レコード会社からの圧力も相当あったようだ。


www.youtube.com


デビューアルバムと同様にカーズのリック・オケイセックをプロデューサーに向かえ(これもレコード会社の指示)、コンパクトでクラシックなパターンを持った佳曲が詰められたアルバムが完成した。
レコード会社の戦略が功を奏し、ビルボード4位、プラチナディスクを獲得した。


www.youtube.com

発売当初は相当ガッカリした。情念渦巻くピンカートンの続きを期待していたのに、シンプル過ぎた!!何だこりゃ。ギターソロがいちいちメロディラインをなぞっていくのも「舐めてんのか」ってイラついた。感情がないロボットが作った作品のような感じだった。


www.youtube.com

今はプロフェッショナルなWEEZERが作った素晴らしいポップ・ロックアルバムとして楽しめる。感情、勢い、バンドとしての一体感などの欠落、全てにおいて物足りない感じが、逆にアルバムの特徴、個性になっている。嫌味じゃなく唯一無比。クリーンルームで作られたロックアルバム。ある意味ブライアン・ウィルソン並の狂気を感じる。