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Beat TERAO radio 7 「地味なブラー」

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お久しぶりです。寺尾一郎です。

今回は淡口謙次郎さんのリクエストで、「地味なBLUR」特集です。

90年代の英国を代表するバンド、ブラー。ただ、もしかしたら今はゴリラズの方が有名かもしれません。

デーモン・アルバーンを中心とするブラーは1990年に結成、解散したこともありましたが、オリジナル・アルバムは今の所8枚出ています。

 

デビューアルバムは1991年のレジャー。今でこそサイケデリックなギターとメロディーが評価されているアルバムですが、当時はシューゲイザーの遅れ組としてそれほど評判が良いわけではありませんでした。ただ、全英7位、実は結構ヒットしています。トレインスポッティングで効果的に使われていたのが凄く印象に残っています。ドラッギーなアルバムです。

 

2作目はお馴染み「モダンライフイズラビッシュ」で、シニカルな歌詞、これぞUKなメロディーを伴った作品で、高い評価を受けました。ブリットポップの狂騒はここから始まったといっても過言ではないと思います。当時僕は高校生でしたが、for tomorrowのビデオでノックアウト、大英帝国に大きな憧れを持つきっかけとなった作品です。このアルバムは、ひねくれたメロディーと凝ったギタープレイでビートルズからのUKロックのある一面を総括したような内容で、今聞いてもホントに最高です。

 

3作目はパークライフ、4作目はグレイトエスケイプ。この時期、洋楽ないしポップミュージックの人気が歴史の中で一番あった時期じゃないかと思います。誰もかれもCDを買っていたし、深い浅いはあったが音楽について語っていた、語ることができた。日本ではミスチルとかイエモンとかバカ売れしていた頃です。パークライフもグレイトエスケイプも好きですが、今聴くならグレイトエスケイプのギリギリな感じ、追い込まれた感じが好きです。OASISとのライバル関係も、みんな面白がっていた時期です。

 

5作目は、タイトル「ブラー」。ブリットポップの象徴だったブラーが、急にアメリカのローファイに接近したことで話題を集め、song2の大ヒットなどでしっかり結果も出したアルバム。ローファイミーツUKロックのセンス、という感じで、もしかしたらブラーの世界的な代表作はこれなのかも、です。ブラーの底力を見たような感じでした。ただ、リアルタイムではちょっとこれじゃない感じ、がっかり感はありました。ブリットポップに自ら止めを刺したアルバムと言えます。

6作目は13(サーティーン)です。キャリアの中では地味なアルバムですが、1曲目のゴスペル調の名曲「テンダー」、グレアムの素朴なボーカルが良い感じでビデオも話題になった「コーヒー&TV」を始め、派手さは無いものの良い曲が沢山入ったアルバムです。今回の選曲でも締めてるのはこのアルバムの曲です。タイトルの13は、1と3を示していて、グレアムの孤立が進んでいると噂されました。

7作目は「シンクタンク」。これもキャリア中では最も渋いシングル・カット曲「out of time」が結構な名曲です。アルバム製作中にグレアムが脱退、ほとんどの曲は3人で作られています。当時自分は、ジョージ・マイケルの曲をブラーが演奏しているようなアルバムと評していましたが、軽いファンク調の曲が多く、新しい方向性をしっかりものにした優れた作品だと思います。グッド・ソング、スウィート・ソングといった地味渋の名曲が入っています。そう、何気にアルバムアートは今をときめくバンクシーです。

8作目はリユニオン後の2015年に出た「ザ・マジック・ウィップ」で、正直聴き込んではいないんですが、「ゴースト・シップ」のリズムが最高に好きで、こればかり何度も聴いています。ドラムの間のとり方が素晴らしいと思います。他の曲はほとんど聴いていません。今度じっくり聴いてみます。

 

そんなわけで、普通の選曲では面白くないので、地味で良い曲を中心に約30分の選曲をしてみました。聴いてみてください。

 

プレイリストは、podcastの説明文のリンク先からspotifyに飛ぶか、spotifyでBeat TERAO radio7を検索してみてください。

1アーティストはラクでいいですね。ただ、良く知っているアーティストの特集は自分にとってあまり刺激は無いですね。今回はここまでです。

では、またいつか。