solid bond

never a dull moment

ry cooder / chicken skin music

Chicken Skin Music

Chicken Skin Music

自分のやりたいように音を鳴らす。メキシカン、ハワイアン、ゴスペル、カントリー、R&B、フォーク・・・・。挙げていったらキリが無い。こういう豊潤なアルバムを作ることは、ミュージシャンにとって理想だろう。スカスカな演奏の中に、とんでもない量の音楽情報が込められ、なおかつ雑多な感じになっていない、76年の傑作だ。
音に細工が施されていないので、まるで目の前で演奏しているかのような雰囲気だ。いろんな情景が浮かんでくる。ハワイの海辺、タコスと酒場、西部劇のガンマン・・・。肩の力が抜けた演奏。リズムは活き活きとハネている。職人芸のスライドギターの音色にウイスキーも進む。ホント、ご機嫌な演奏だ。
今の耳ならジャック・ジョンソンなんかと同じオーガニック系ミュージックとしても楽しめると思う。休日の午後、余った時間に聴く音楽。何かを訴えてくることは無いが、音楽的に素晴らしいし、すんなり心に響いてくる。「stand by me」のカバーも、肥えた音楽性を感じさせて素晴らしい。