
- アーティスト: Tortoise & Bonnie
- 出版社/メーカー: Overcoat Recordings
- 発売日: 2006/01/24
- メディア: CD
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この作品はトータスとボニー・プリンス・ビリーによる企画盤。ウタモノカバーが10曲収められている。目を引く有名曲は、ブルース・スプリングスティーンの代表曲で最近はナードな音楽マニアのテーマ曲になりつつある「サンダー・ロード」。エルトン・ジョンの小粋な名曲「ダニエル」も入っている。
良いか悪いかと言われれば間違いなく良いが、トータスのアルバムとしてはあまり面白味が無い。今までのアルバムの凝った音処理が無い。ライヴでのダイナミックな音も聴くことが出来ない。トータスの特徴である、畳み掛けるような打楽器の洪水が無いからだろう。しかし、ギターを主体とした、リハをあまりやっていない感じの剥き出しの音が、ボニー・プリンス・ビリーの歌と良くあっている。当初は冷たいアルバムだなあと思ったが、聴けば聴くほど凄くロマンティックな作品だと思うようになった。ジョン・マッケンタイアが体現する、「太陽にほえろ!のブラインドを少し開く石原裕次郎」的な男の色気が全開。かっこいい。トータスらしさは、この男の色気に溢れ出ている。
ジョン・マッケンタイアのこれまでのウタモノ仕事の文脈(GREAT3、ステレオラブ、シー&ケイク等)とは大きく外れている。ただ、本来の姿はコレなんだろう。良盤。