solid bond

never a dull moment

OASIS / don't believe the truth

Don't Believe the Truth

Don't Believe the Truth

僕は、OASISがもう一度羽ばたくためには、リアムを首にすべきだと考えている。真正OASISファンにとっては全く持って糞喰らえなヤツである。4th以降のリアムの声には全くキレが無い。音程の幅はやたらと狭くなっている。声が出ておらず迫力が無い。そのために、OASISの曲から、かつてはあった高揚感が消え失せてしまったと思う。しかし、今回のアルバムでは、久方ぶりにリアムの高音ヴォイスが聞こえる。レコーディング技術の進化だろうか?ほほう、と思った。サマソニでも聴けるか?

ノエル5曲、リアム3曲、アンディ2曲、ゲム2曲(内1曲はリアムとの共作)と、やたら民主主義が徹底された本作。ノエルは趣味に走りつつ、やはりバンド随一のソングライターであることをアピール。「LYLA」「LET THERE BE LOVE」はノエルでなければ書けない佳作だ。存在感を示したのはアンディ・ベル。何といってもライド色の強い9曲目が出色の出来。メロディーやベースのみならず、ギターの音までライドになってしまっている。リアムの歌声に違和感があるが、久々のアンディの名曲に心を奪われてしまった。足を引っ張っているのがやはりリアムで、彼の作った曲はB級バンドのデモ並のメロディだ。

外部プロデューサーを招いた音作りは功を奏した。荒削りながらスケールのでかい音。ここまで気持ちよいロック的な音のアルバムは滅多に無いと思う。この音の気持ちよさには、英国ナンバー1ドラマー、ザック・スターキーが貢献しているのは間違いない。

3RD以降では一番優れたアルバム。ただそれは、曲うんぬんより音作りに負ってる部分が大きいと思う。まさかOASISのアルバムを聴いて、「音作りが最高だ!」って評価をするようになるとは。そういう意味で新境地。