- アーティスト: Kings Of Convenience
- 出版社/メーカー: Astralwerks
- 発売日: 2004/07/27
- メディア: CD
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ノルウェーはベルゲン出身の二人組、メジャー2作目。
基本的には好評だった前作と同じ路線。10年後も20年後も楽しめる、普遍的なアコースティックの世界だ。前作以上に、それぞれの音の響きを大切にしている感じがする。アコギの音とピアノの音、前線に出てくるヴォーカルの音が、繊細に録音され纏められている。ギターの弦を擦る音さえ、曲を構成する音のひとつになっている。ひとつひとつの曲を彩る音のひとつひとつの選択が凄くジャスト。このあたり、DJ的なセンスを感じさせる。アーランド・オイのソロ活動も納得だ。
強烈な何かを訴えてくる音楽ではない。アコギ音楽には昔から悩みや苛立ちや怨念、変態性が注ぎ込まれてきたが、全くそういうものを感じさせない。金持ちの坊ちゃんの課外活動のような感じ。趣味の良すぎるところ、破綻の無さが、鼻につく場面もある。評価が追いつかないのはこのあたりが原因だろう。オイの相棒やビデオクリップでそのあたりを補完しようとしているんだが。
何年経っても年に数回CDトレイに載る一枚。聴き手を選ばず機能的に楽しめる。