- アーティスト: Cast
- 出版社/メーカー: Polydor
- 発売日: 1997/11/03
- メディア: CD
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CAST。覚えてますか。ラーズのベーシスト・巻き毛のジョン・パワー率いるUKバンド。ブリットポップの落ち込みとともにフェイドアウトし、今ではほとんど話題にも上らない。ヒット曲がたくさん入っている1枚目は未だに耳にするヒトもいるかもしれない。しかし、この2NDはどうだ?
先日、中古屋で漁っていたら、このアルバムが500円で売っていた。ラーメン一杯を我慢すれば買える。充分その価値はあると思う。
CASTの良さは、地味にぶっ飛んでいる所だ。インド系・ヒッピー系の、自由で気楽な感じの飛び方。メロディーとギターリフとリズムが、絶妙に絡み合い、独特のグルーヴを作り出している。
ジョン・パワーはベビーフェイスで「かわいい」イメージもあるが、騙されてはいけない。実はクリスピアン・ミルズ並にラリった、胡散臭いメロディー・メイカーだと思う。
1曲目のfree meのように1STの流れを汲んだギターロックも良いのだが、3曲や4曲目、壮大な6曲目あたりのゆったりとした雰囲気の曲にこそ、このバンドの真価がある。UKぽいいなたいリズムとUKだからこその湿ったメロディーが凄く心地良い。
1枚目に引き続き、レディオヘッドのベンズで有名なジョン・レッキーのプロデュースで繊細な音になっている。エキセントリックなジョン・パワーの才能をうまくコントロールしていると思う。
サウンド的に古臭い部分も確かにある。特に、ヴォーカルの処理が気になる。けど、唯一無比の音をもったバンドだと思う。500円なら絶対買いだ。