solid bond

never a dull moment

1973年の作品。言わずと知れたビートルズリンゴ・スター、最大のヒットアルバム。アメリカではチャートの一位に上りつめた。ビートルズのメンバー、ジョン・ジョージ・ポールが、解散後初めてひとつのアルバムのセッションに参加、その他にもニルソンやマーク・ボラン、ニッキー・ホプキンスやビリー・プレストンなど、豪華なゲストの参加が話題を呼んだ。
素晴らしいポップ・アルバムだ。ハズレ曲なし。今すぐパクリたくなるようなポップ・メロディーの宝庫。特に素晴らしいのがジョージ・ハリスンの手がけた曲で、リンゴのソロ時代を代表する「想い出のフォットグラフ」は、もっと世の中に広まっていいはずのスタンダード・ポップ。70年代のハリスンの曲が持つ、独特の終わりがなさそうな雰囲気(輪廻?)が非常に心地良い。オール・シングス・マスト・パスの一連の曲に次ぐ、ジョージのベストワークの一つだと思う。ポールも、これまたリンゴを代表する最高な曲「ユア・シックスティーン」でこじゃれたマウス・サックスを披露。ビートルズ時代を彷彿させるセンスの良さをアピール。

後年リンゴはジェリーフィッシュやポウジーズの連中と共演したり曲の提供を受けたりしているが、そういった90年代のパワーポップと比べても、少しも遜色の無い作品だ。そりゃそうだよな、こういうアルバムからジェリーフィッシュの連中は影響を受けてるんだから。ビートルズファンはもちろんのこと、沢山の人に聴いてもらいたい名作だ。