solid bond

never a dull moment

素晴らしい・・・・・。ギミック無しの、従来からのフォーミュラのギターロックに、ここまでノックアウトされるとは。このご時世に。

アメリカのロックバンド。インディー界ではカリスマ的存在で、最近ではvelvet crushの素晴らしいプロデュースも記憶に新しい。前作「ザ・フォット・アルバム」からようやく日本に紹介されるようになり、僕も前作から彼らの世界に入っていた。
 アメリカのバンドではあるが、アメリカのバンド独特の、カラっと晴れた感じ、あるいはアメリカの薄暗い陰の憂鬱を表現した音ではない。もっとサウンド志向が強く、どちらかというと宅ロクっぽい音を鳴らすバンドだ。かといってイギリスっぽくも無く、音の質感は唯一無比、って感じがする。透明、ムダ無し。脂ゼロ。体で聴く音楽ではなく、脳ミソに直結する音だ。
音に包まれていると、何かが見えてくるような感じがする。凄い。芸術に近いと思う。それも日本の、明治時代の頃の繊細な文学に近い。アーティストの高い志を感じる。それと、なんか大学臭さをプンプン感じさせる。ちょっとアンダーグラウンドな感じ。陽の当たらない感じ。それがいい。うーん、煮詰まった文豪が心中する前の、苦悩と快楽が入りまじった脳ミソみたいな・・・・。意味わかんねーな。

メロディ、歌詞、サウンド、全てにおいて前作以上に練りこまれている。
「ギターバンドなんかもう飽きた!」って言う前に聴いて欲しい。ホント良いです。これから秋になる。文型ロッカーの仲間達、ピッタリだと思うよ。